【ゼロの使い魔】編
008 使い魔の仕事
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SIDE 平賀 才人
仮とは云え、使い魔になった俺は寝床で悩んでいた。……いっそ、コルベールさんのところで厄介になろうかと思っていた事をルイズに言ったら、何故かルイズの部屋で寝起きする事になった。
「……で、使い魔の仕事って何があるんだ?」
「普通なら主人の為に薬草を探したり、主人の盾になったり多岐に渡るわ。……聞いたところ、サイトはトリスタニアの薬屋に居たらしいけど、それ以外にサイトは何か出来るの?」
(俺の出来ること……)
そこで俺は思案する。……魔法の腕? ハルケギニアではそれなりに高位のものだろう。……医術? スキルや魔法と“答えを出す者”のコンボなら治せぬ病などあまり無いだろう。
「うーん、戦闘からおまじないまである程度≠フことなら何でも出来ると思っておいてくれ」
「へっ? 何でも?」
ルイズは急に俺の言葉に反応して、目を光らせる。その目に映るのは切望=A渇望=A希望=A不安≠絶妙な割合でブレンドした色だった。
「だったら、私の魔法を成功させるようにする事は出来る?」
「うーん──」
唸りながら“答えを出す者”でルイズの魔法を成功させる事が出来るかどうかの答え≠出す。……答えは不可能≠ニ出た。
「ちょっと待てよ」
俺は更にルイズの魔法を成功させる事が出来るかどうかの答え≠ェどうして不可能≠ノなったかの理由──答え≠ノ至った過程の答え≠出す。……その答え≠ヘ成功しているものを更に成功にさせる事は出来ない≠ニ、とんちんかんな答えが返ってきた。
(待て、まだピースが足りない)
俺は自分で取得しておいてなんだが、“答えを出す者”を使うのをあまり好まない。好まない故に敬遠していた。……その結果が現状での醜態だ。
「なぁ、ルイズ嬢──」
「待って。どうせ名前で呼ぶならルイズで良いわよ」
「じゃあ、ルイズ。……もしかして、ルイズは魔法が使えないのか? いや、ただ疑問に思っただけだ」
「……そうよ」
ルイズは歯軋りをし、苦虫を数十匹をじっくりと噛み潰しそれを何回も嫌々と咀嚼しているような険しい表情になる。
「お願いサイト! 私、もう簡単な魔法すらも爆発させて≪ゼロのルイズ≫って笑われる日々はもう沢山なの! もう、私に優しくしてくれるのはちぃ姉様しかな居ないのぉ……」
(ああ、そうか……)
―何で君は■君に近付いているの? 正直に言ってしまえば邪魔なんだが―
―■君に近寄るな。無能が移る―
俺がルイズを放っておけない理由が判った。……似ているのだ俺──升田 真人であった時の俺と
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