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魔法少女リリカルなのはINNOCENT 〜漆黒の剣士〜
第6話 「コミュルーム」
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昨日乱入してきた子がショウさんに借りを返すとか言ってたような」
「多分だけど、個人戦だけで言えば大抵の人がショウに借りがあると思うよ。勝敗が五分五分だったのは全国1位さんくらいじゃないかな?」
「あたし達って何気に凄い人と知り合ってたのね」
「うん。でもそれって良いことだよね。特にアリサちゃんは教えてもらえること多いだろうし」
尊敬と期待に満ちたバニングスの瞳が再度こちらに向く。無意識の内に後退りしていたが、バニングスはこちらが下がった分だけ接近してきたため距離に変化はない。ずけずけと近づいて来ない辺り、俺のことも考えてくれているように思える。
「アバターの話をしてたんじゃないの? まあボクのが1番カッコいいけど」
突如聞こえた第3者の声に俺達の視線は自然と引き付けられた。視界に映ったのは、青色の長髪をツインテールにしている俺と同じ天央中学校の制服を着た少女。大盛りのカレーを食べているが、個人的にはスプーンをきちんと持てていないことのほうが気になる。余談になるが、俺は彼女の知り合いとクラスが同じだ。
「レヴィ!? どうしてここに……」
「あ……へいと」
「フェ・イ・ト!」
「へいと?」
「だから……フェイトだってば」
きちんと名前を言わない……もしかすると言えないレヴィにフェイトは肩を落とした。やりとりを見た限り、会う度に同じようなやりとりをしているのにも関わらず『へいと』と呼ばれているのだろう。
まあレヴィは親しい人間をあだ名で呼ぶところがあるからな。フェイトに対する呼び方もそれの類なのかもしれない。あとでフェイトに教えておくか。
「お久しぶりだねレヴィ。今日は何しに来たの?」
「ん〜っとね……ごちそうさまでした。高町なにょはってのに会いに来たんだけど……」
口に含んでいたドリンクを飲み込もうとしていた俺は、レヴィの間違いに思わず噴き出しそうなった。周囲に少女達がいる手前、どうにか我慢することが出来たが盛大にむせる。
「高町なのはだよ、な・の・は!」
「なにょ……何でもいいや」
「良くないよ!? というか、みんなして笑うなんてひどい!」
笑っては悪いと思うが、『へいと』と比べると破壊力が段違い過ぎる。そもそも付き合いの長いバニングスや月村が笑っているのだから、笑うのを我慢しろというのは無理な注文だろう。本気で悪いとは思うが……。
「あれ? ショウだ。何してるの?」
とレヴィは尋ねてきた。尋ねるまでもなくブレイブデュエル関係だと普通は分かるはずだが。
いや、そんなことはどうでもいい。なぜこいつは人目があるのにも関わらず抱きついてくる。人目がなかった良いというわけでもないが……なんて考えている場合でもない。
「ん? ショウが泣いてる……いったい何が」
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