第七十六話 節分ライブその四
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「親父になると」
「おっさんでもいいよな」
「そう、男の子とね」
「そういえばそうだよな」
美優は彩夏のその言葉に納得した、そうしてだった。
そのうえでだ、こう言ったのだった。
「親父っていうかおっさんっていうかな」
「男の人って違ってくるでしょ」
「男の子とお兄さんと」
「おじさんはね」
その三つがだというのだ。
「違うんだよな」
「そうなのよね、おばさんもね」
「おばさんもな」
それもだった。
「何かが違うんだよな」
「もう何かを捨てた?」
「ああ、おっさんもだよな」
「何かを捨ててね」
「それで女の人がな」
「おばさんになるのよね」
「おっさんにしてもな」
男女共だった、それでだった。
美優はだ、こうしたことも言ったのだった。
「御飯食べた後、それも牛丼とかな」
「ラーメンとかね」
「そういうのはあたし達でも食うけれど」
「その後でなのよね」
「爪楊枝出してな」
そしてなのだった。
「それをシーシーやってな」
「あとうい〜〜〜とか言って」
「そうそう」
そうするのこと、というのだ。
「おっさんなんだよ」
「そこに至る為に捨てるものは」
「羞恥心だったら嫌だよな」
「かなりね」
彩夏も暗い顔で言ったのだった。
「おばさんにしても」
「何かあれよね」
ここでだ、琴乃が言うには。
「大阪だと普通にそうじゃない?高校生でも」
「おじさんおばさん?」
「既にね」
「そういえばそうかもね」
確かにだとだ、彩夏は琴乃のその口調に応えて言った。
「大阪だとね」
「神戸もそうしたところあるけれど」
「関西だとね」
大阪だけではなかった、恐ろしいことであるが大阪的なものの浸透力は半端ではなく強くそしてしぶといのである。
「もう全体的にね」
「男の子も女の子もね」
「そう言うと私達も」
「何か関東だとね」
「関東だとどうなの?」
「女の子は普通にたこ焼き買ったり吉野家行ったりしないそうよ」
「えっ、そうなの!?」
琴乃の今の言葉にだ、驚いたのは彩夏だった。それで目を丸くさせて言った。
「それ普通じゃないの」
「そうみたいよ、関東ではね」
「嘘でしょ、吉野家なんてね」
「普通に入るわよね」
「そうそう、そうらしいのよ」
「うわ、それはないわ」
彩夏は唖然とさえして言った。
「吉野家に普通に行く位ね」
「女の子でもね」
「普通じゃない、そんなの」
「そうそう、吉野家の特盛牛丼に」
それにだった。
「そこに生卵を入れてね」
「しかも紅生姜もたっぷり入れて」
「それで食べるのがね」
「普通よね」
「そんなの駄目って」
「あと立ち食い蕎麦屋にもね」
琴乃はこの店のことも言った。
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