十九話 翌日
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
前日に初めての影時間を体験した日の夕方。
どうしようかと迷った結果、とりあえずは原作介入をしないという方向行こうと決めた。
やはり、自分の命は惜しい。
原作の中では、バトル中にHPが0になると、戦闘不能状態になる。
しかし、それは決して死亡したわけではない。
主人公が死んだ時のみ、本当に死んだかのように、セーブポイントからやり直しになる。
でもそれはあくまでゲームだからだ。
俺が今いるのは現実。
ゲームのようにいくとは限らない、いやいくはずがない。
実際、ゲームではアイテムやスキルなどで戦闘不能状態から復活することが可能だ。
しかし、その戦闘不能状態というのは一体どういうことなのかよく考えてみると、
「普通に死亡状態だよな」
あくまで俺の考えでしかないが、あれは紛れもない『死』。
主に街中で起きる『影人間』は、シャドウに精神を食われた存在。
ゲームの序盤の最初の満月の日にシャドウに食われる人間が、ゲームでは描写されている。
あれは、ゲーム内で戦闘不能状態になっているのではないかと俺は思う。
その状態で、アイテムやスキルを使うと精神が復活する。
つまり、戦闘不能状態とは『影人間状態』もしくはそれの一歩手前ではないかと思う。
それの示すところは、アイテムや復活スキル、ましてやペルソナを持たない俺が戦闘不能になると、それは『死』に直結するのではないかと思う。
「うん。やめよう。まだ死にたくないし」
俺は一人自分の部屋で頷く。
「となると、シャドウとの戦闘は避けるべき・・・か」
『シャドウとの戦闘を避ける』。ゲームの中なら、モンスターのオブジェクトを避ければ済む話だ。
しかし、現実ではそうはいかない。
影時間は毎日くるのだ。
つまりはシャドウは毎日出てくる可能性がある。
原作で主人公達は、タルタロスに入る時と満月時以外はシャドウと戦闘になっていない。
ここがわからない。
「寮の中は安全なのか・・・?」
それともあの寮だけなのか。
もしくはあれはご都合主義なのか。
ともかく寮の中が安全なのであれば、そこにいるにこしたことはない。
「・・・それしかないか」
一度試してみるしかない。
俺はそう思うと、携帯を取り出し、昨日の先輩にメールを送る。
『8月△日 18:30
From:xxxx.xxx-xxx@xxx.ne.jp
sub:暗越先輩へ
???????????????
昨日みたいなことがあったら不安
なので、今日は一緒にいません
か?
』
「これくらい
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ