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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos26魔法少女たちの未来設計〜Dream and a Wish〜
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だから解放しよう。俺のことを・・・忘れることでな。シャルの頭に左手を伸ばしつつ「一瞬で済むからな、シャル」優しく語りかける。

「ルシル。その前にさっきの続き。最後の思い出として、キス、お願い」

「どうしてもか?」

界律の守護神(テスタメント)時代、あなたと一緒になった契約ん時、何時も私からだったじゃん。最後くらいはあなたからしてよ?」

シャルが目を閉じて待ちの構えになった。最後、か。そういうことなら、と俺も覚悟を決めて、シャルの綺麗な桜色の唇にそっと自分の唇を重ねる。そして唇を離し、「さようならだ、シャル」改めて左手を伸ばそうとしたところで、「あはっ?」シャルが満面の笑顔を浮かべて「やっほ〜〜い♪」万歳しながらベッドに倒れ込んだ。

「シャル・・・?」

「やったぁ〜〜〜! わたしにルシルがキスしてくれたぁぁーーーー!」

「わたし?・・・君はイリスか!?」

シャルとは違う下がり口調の一人称。彼女は跳ね起き(ネックスプリング)をし、俺と向かい合った。

「ヤー? というかルシル。イリスじゃなくて、シャルって呼んでってば♪」

どういうことだ? イリスの人格がハッキリとしている。シャルの人格はどうしたんだ?

――最後の思い出として、キス、お願い――

そうか、自分で去って行ったんだな。イリスの将来の為に。そんな思考していると、彼女が「シャルロッテ様は居るよ、ちゃんとわたしの中に」まるで心を読んだかのようにそう言ってきた。

「まさか・・・共存しているのか?」

「う〜ん。シャルロッテ様の記憶は少ししか流れて来ないけどね。わたしの前世がシャルロッテ様だったこと。そしてなんと・・・なのは達とは別の世界で親友だったっていうこと。あとルシル、あなたとは敵であって戦友でもあったこと。ふふふ。やっぱり運命だったのね〜。記憶のフラッシュバックは確かなもの。感情の揺らぎは確かなもの。前世で実際に逢っていたんだから♪」

おいおい、それってまずいじゃないか。今のイリスは未来の事象を知ってしまっているということだ。今度はイリスの記憶の消去をするべきか。グッと左手に力を籠めたところで「きゃいん!?」イリスが変な悲鳴を上げて、俺に倒れ込んできた。イリスを抱き止め「おい!」と声を何度も掛ける。

「・・・あー、ダイジョブだよ、ルシル。イリスの記憶から、私とあなたの前世やテスタメント時代、そして今後に起こるであろう事象の記憶を消しただけ。だからあなたの心配するような事態にはならないわ」

「今度はシャルか」

「ちょっとシャルロッテ様! 今なにしてくれやがりましたか!? 思いっきし頭痛いんですけど!?」

「またイリス・・・」

「ごめん、ごめん。余計な記憶を押し付けて、あなたの記憶や人格
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