第3章
月光校庭のエクスカリバー
第65話 怒れる疾風
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せる。
千秋は背中から気流を発生させ、それを推進力にし、さらに地面を蹴る際にも足の裏から気流を発生させる事により加速している訳だ。
「チッ!」
ライニーは千秋の突然の速度の上昇に驚くもすぐさま銃撃で対応するが撃ち出された全ての銃弾が風によって弾かれる。
……いや、弾くと言うよりも風で銃弾を逸らしたと言った方が正しいか。
千秋は肉薄するなり回し蹴りを放つ。
しかも、気流によって加速させた蹴りだ。
速度も威力も今までの比じゃない。
「ッ!!」
それをギリギリの所で避けたライニーも大したものだ。
が、千秋は避けられる事を分かっていたのか特に驚きもせず、今の蹴りの勢いを殺さず体を百八十度回転させ、踵落としの要領で後ろ回し蹴りを放つ。
「ッ!?」
ライニーはそれを地面を転がって避ける。
ドゴォン!
千秋の蹴りが地面に激突し、轟音が鳴り響き、地面が少し抉れていた。
(……まとも命中してたら死んでたんじゃねえのかアイツ?…)
……もはや手合わせのレベルを超えている様な気がしてきた…。
二人は互いに距離を取る。
「チッ!」
ライニーは舌打ちをするなり右腕に手を伸ばす。
(……何かする気か?)
だが、その動きは中断する事になった。
千秋がライニーによって弾かれた黒鷹(ブラックホーク)を再び手に取り構えたからだ。
しかも矢に風を纏わせて…。
そのまま風を纏った矢を撃ち出す。
元から速かった矢の速度は気流による加速でさらに速くなっていた。
「クッ!!」
あまりの速さにライニーは先ほどの様に弾こうとはせず、横に跳んで避ける。
「ッ!?」
が、避けようとしたライニーの顔が驚愕に染まる。
矢は追尾するかの様にライニーに向けて方向を変えたのだ。
空間に対しては自身の身体からでしか気流を発生させる事しかできないが、物体に対しては一度触れた物なら触れた物の何処からでも気流を発生させる事ができる。
それを強弱を付けて発生させる事で先ほど銃弾を逸らしたやり方を応用して今の様な方向転換を行う事ができる。
「クッ!!」
ガキィン!
ライニーは手に持つ拳銃を交差させて矢を防御するが呆気なく弾かれる。
それでも矢を自分に当たらない様に逸らしたあたり奴の戦闘センスの高さが窺える。
だが、今ので奴の拳銃は奴の手を離れ、十字架の形に戻っていた。
そこへ千秋は銃弾を逸らす事に意識を割かなくなった分、さらに速度を上げて接近する。
ライニーはカウンター気味に蹴りを放つが、千秋は難無く避ける。
「ガッ!?」
そのままサマーソルトキックでライニーの顎を蹴り上げる。
千秋はそのまま浮いているライニーに向けて後ろ回し蹴りを放つ。
宙、さらに顎をやられ軽く昏倒している奴にこれを避ける術は無い。
そのままとどめの一撃が当たる瞬間…。
ガキ
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