第百六十五話 両雄の会同その二
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兵達の状況を思いだしそのうえで語るのだった。
「少なくとも紀伊の後では」
「やはり無理だったか」
「和議を結ぶべきだったかと」
石田はこう言うのだった。
「それがしもあの時は攻めるべきだと思っていましたが」
「また実に素直に言ったのう」
石田のその素直さに驚きながらだ、可児は彼に返した。
「そう言うか」
「嘘はいけませぬので」
生真面目な声での返事だった。
「ですから」
「だからか」
「はい、それがしは嘘は嫌いであります」
石田のこの正直さは織田家でもつとに知られている、とにかく彼は信長にもそのまま直言し言葉も飾らない、そうした者なのだ。
だからだ、今もなのだ。
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