SAO編
第二章 曇天の霹靂
1.不死者の館
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ルが発動。彼女がターゲッティングカーソルを合わせたモンスターを中心に半径三メートルに対して叫ぶことで敵愾心値を煽り、対象の攻撃目標を自分へと引きつける。
威嚇の咆哮を聞き付けた四匹の骸骨たちがルネリーへと走り寄ってきた。
「――ハイッ」
気合いの発声と共に、次の瞬間レイアは鞭を振るう。
貫通属性を持つ鞭スキル範囲攻撃技《アンジレイト・ウェーブ》。
駆ける骸骨たちの足目掛けて放たれた藤色に輝くそれは、貫通属性を持つためにすり抜けたように見えるが、確かに骸骨全員に直撃した。
足に身体部位一時行動不能効果を与えられた骸骨は勢い余って転倒する。
「やあああ!!」
「でやああ!!」
「……疾ッ!!」
その隙だらけになった骸骨たちへ、チマの大剣による威力重視の攻撃が、ルネリーのヘイト上昇効果を持つ攻撃が、そして俺の槍による手数重視の刺突攻撃が襲う。
数十秒後、レベルの差もあり、第一の敵集団はあっけなく殲滅された。
「うー、弱いといえば弱いんだけど……」
「……う、うん」
「ガガ、ガイコツが、リアル過ぎるッスよおおおおお!!」
明らかに憔悴した様子の三人。
戦闘中はおくびにも出さなかったように見えたが、やはり本物と見紛うほど精巧な襲い来る骸骨というのは、年頃の女子には厳しいものがあるのかもしれない。
「……大丈夫か?」
本当にきついのならば、俺一人で行う、もしくは今回の依頼は取り止めることも考えなければならない。
この世界では何が危険に繋がるかも解らないのだ。決して無理はせずに引き際は見極めなければならないだろう。
俺の問いに三人は一度お互いの顔を突き合わせると、慌てた様に口を開いた。
「あっと、いえ、うん。だ、大丈夫、無問題です! はいっ!」
「私はもとから後衛ですのでさほど……」
「わたしは怖いッス! ……で、でもまあ戦えないってほどじゃあないッスけどね」
大丈夫、戦えると三人は言う。
先ほどの戦い振りも問題は無いように見えたし、俺は三人の言葉を信じることにした。
「解った、だが無理はしないように。――では、再開する」
『はいっ』
そして俺たちは標的のモンスターを探し、倒しながら館内を探索した。
◆
収集開始から約四時間が経ちました。
時刻はもうすぐ十八時になります。辺りもそろそろ暗くなり始める頃合いです。
私の目の前を蒼色の影が走り過ぎました。
「――破ッ!!」
『オォォッ!? ォォ……ォ……』
バシャァァァン!!
祝福バフの輝くエフェクトのかかったキリュウさんの槍による攻撃で、アストラル系モンスター《ロイトリングレイス・グリーフ
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