SAO編
第二章 曇天の霹靂
1.不死者の館
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「なんつーテンプレな恐怖の館ッスか。どこぞのテーマパークのなんとかテッドマンションスか」
「これ、自動で扉が閉まって開かなくなる……なんてことないよね?」
ルネリーとチマが顔を引き攣らせながら開いた扉を止める手を離せないでいる。
「一応、アルゴさんに確認した話だと、屋敷内の全ての部屋を確認しても特に何もなかった、ただのアンデット系モンスターが湧出するエリアだって。……けど」
「けど? 何かあるの、レイア?」
「そもそも此処に訪れたプレイヤー自体が少ないから、もしかしたら発見されていない仕掛けが在っても可笑しくは無いって、アルゴさんは言ってた」
「うへぇ」
「まあでも、私たちの前に来た人は普通に戻ってきたって言ってたし大丈夫だと思うよ」
「……それに、俺たちのレベルは此の階層の適正レベルを既に十分超えている。警戒を怠らないことは大切だが過度に尻込みする必要もないだろう」
『あぅぅ』
俺とレイアの言葉に、二人は渋々と扉を離した。
扉は再び重低音の軋みを上げてバタンと閉まる。
『!』
そしてすかさずルネリー、チマが扉に肉迫。ちゃんと開くかどうか確認をしていた。
そして問題なく開くことを確認した二人は安堵の溜め息を吐きながら扉から離れた。
「……二人とも、気が済んだのなら戦闘準備を」
「え?」
洋館の扉を開いた先は、ちょっとした体育館ほどもある三階まで吹き抜けの大きなエントランスになっていた。
正面の階段は途中から左右に分かれて二階へ、そのすぐ脇に三階への階段が見える。
一階エントランス左右の壁に四つずつある扉。階段の奥にも続く通路が確認出来た。
「巡回、ですね」
洋館内部のあちこちに徘徊するアンデット系モンスターたち。
入口のすぐそばにある大きな柱のお陰でまだこちらには気付いていないようだが、ほんの十数メートルほど離れた左端の付近に動く骸骨が四匹。更に奥の右方の壁の付近にも骸骨が三匹。正面階段を少し上ったところに青白い怨霊が三匹。
索敵スキルで現在確認出来るのはこの十匹だけだ。熟練度が足りないのか、扉や壁に阻まれているせいなのか、視界外のモンスターは確認できない。
「……目標は布革製防具を纏ったモンスターだ。恐らくあの《ワンスアライブ・サーバント》のようなモンスターを多く狩ればいいのだろう」
ワンスアライブ・サーバントは従者の格好をしたスケルトン系モンスター。
名前は同じでも性別差や職業差ゆえか個体によって来ている服が違った。
声を潜めて言う俺に三人が頷く。
各自が武器を構え、定位置に着いたのを確認して、ルネリーに手振りで合図をした。
「すぅぅ…………っ、《こっちを向いてェェ》!!」
ルネリーの持つ《威嚇》スキ
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