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トワノクウ
トワノクウ
第五夜 明けまく惜しみ(一)
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持ってみりゃ分かる。せっかく若い嫁さん貰ったってのに、お前が枯れてちゃ世話ないぞ」
「せめて小康に入らないとねえ。よしんば妻との間に子宝を授かっても、子のための時間を割けないんですよこれが」
「また妖が活発になったか?」
「それはもう。私はとにかく部下達は、一度は誼を結んだ相手、やりにくさを感じる者も出ています」

 話から置いてけぼりにされたくうは、そろそろ退出しようかと立ち上がりかけたが。

「ただいま帰りました」

 背後の障子が空いて朽葉が入ってきたのでタイミングを逸した。



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