暁 〜小説投稿サイト〜
SAO 〜冷厳なる槍使い〜
SAO編
第一章  冒険者生活
Ex2.裏方の仕事人
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に隠して生活している。色々とリスクは高いが、それゆえにビギナーたちの情報は多く持っている。真偽問わず様々な噂を集めてくる協力者、逆に数は少ないが確かな情報を持って来る協力者、彼らから情報を貰って取捨選択し、自分で精査するのだ。

 私には協力者が大勢居る。
 そのほとんどがギブアンドテイクの、雑多に情報を集めることを目的とした連中だが、中にはSAO以前より付き合いのある――信頼の置ける者たちも居る。
 信頼の置ける者の数は少ないが、そのほとんどが何かに特化している者たちだ。
 何か、と言っても主に知識面に関してだけど、その知識は収集した情報の補完やら推測への裏付けなどに役立たせてもらっている。
 最近はキリュウなど、実戦面でも信頼出来る協力者も出来たお陰で、より充実した情報を手に入れることが出来るようになった。
 情報が多ければ多いほど、それらは取引などにも使えて、更なる情報を呼ぶ。
 幾多のプレイヤーの声を聞き、それらをまとめ、一つの結果、結論を導く。その結論のもとに調査し、確信を得る。
 それが、私のやり方だった。

「……まさか、同じベータテスターでもある奴が、ビーターの暗殺を企んでいたとはネ……」

 情報を集めていく中、その答えに行きついたのは早かった。
 バリーモッドという珍しい名前は、ベータ時では目立ったプレイヤーじゃなかったようだが確かに覚えている者は多く居た。
 彼もキリトと同じように、ベータテスト時と同じ名前でプレイしていたのが幸いだ。それさえ解れば調べる情報の絞り込みもし易いというものだ。
 彼の周りの状況を調査しながら、バリーモッドの真意を推測する。
 バリーモッドは元ベータテスター。
 彼は周囲にそれを隠して今まで過ごしてきた。
 彼はビーターについて悪意ある噂を流している。
 彼はビーターの容姿について特定した噂を流している。
 更に、彼は普段の仲間とは別にプレイヤーを集めている。
 そして彼は、ボス戦にてビーターを殺すと言っている。
 ここまでくれば、なんとなくバリーモッドの心中を想像できる。

 ――奴のこれまでの態度を考えると、キリトに危害を加えようとしているのは明らか……カナ。

 今度のボス戦で、ということを考えると、キリトに接触する機会も限られてくる。
 バリーモッドの取る方法も簡単に思いつくというものだ。

「……だけド」

 問題はそれをどうやって防ぐか、だ。
 知り合いも何人かボス戦に参加する予定だ。報酬を払ってキリトの警護をしてもらうか?
 しかし、参加するプレイヤーたちは心から信頼できる者たちではない。
 こんなシリアスめいた状況では、ここぞいう場面で手のひらを返されかねない。
 だが、信頼できるプレイヤーに頼むとしても、命の危険が高いボ
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