暁 〜小説投稿サイト〜
SAO 〜冷厳なる槍使い〜
SAO編
第一章  冒険者生活
Ex2.裏方の仕事人
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が、よくも私の苦労を台無しにしてくれた。
 私の中で君は《切り捨てるモノ》に分類されたよ。
 今後、君はSAOがクリアされるまで牢屋の中に居るといい。安心してくれ、寂しいのは少しの間だけだ。きっと、すぐに仲間が増えるから。








 第三層フロアボス攻略の翌日。
 私は今回のボス戦についての噂をあらっていた。
 バリーモッドは結構ビーターについて言い触らしていたようだし、彼が失敗したあとの経過が気になったのだ。
 しかし意外なことに、それほど噂は広まっていなかった。
 そもそもデスゲーム状態で犯罪を起こすことを本気で信じるプレイヤーも少なかったのだろうと思う。
 更にその上、噂好きのプレイヤーたちは別件に夢中だったようだ。

「…………ぷ……くっ、にゃはははははハ!」

 その別件というのが――



『――プレイヤーたちの運命を握る大事なボス戦に、あろうことか三人もの美少女を侍らせたハーレム野郎現る!!――』



 もろに知り合いのことだった。

 ――ま、このくらいは幸運税ということで少年には我慢してもらおう。

 今のところ計画は順調のようだ。
 でも、それも最後まで続くかは解らない。
 だから私は、今日もアインクラッド中の陰を駆け廻る。
 誰よりも多く情報を集め、誰よりも多く情報を扱い、全てを利用して《邪魔》に備えるのだ。

 他の誰が知らなくても良い。

 自分自身だけの――――自己満足(りそう)のために。
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