SAO編
第一章 冒険者生活
12.ビーター暗殺
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しまったプレイヤーも犯罪者オレンジにはならない。
しかし、これには条件がある。まず、双方はパーティーまたはレイドパーティーを組まなくてはいけないし、且つ攻撃者のターゲットカーソルが別の対象に向けられている必要がある。
普通にビーターをターゲッティングして攻撃すればダメージは与えられるが、いくらレイドパーティーを組んでいても故意と認識される。故にこれは駄目だ。
ターゲットカーソルをボスに向け、なんとかビーターをソードスキルの軌道上に捉えても、レイドパーティーを組んでいるから偶発ヒットと認識されてダメージは与えられず、攻撃をした者も受けた者も全行動がキャンセルされて動きが急停止してしまう。部位欠損もさせられないから毒ガス内に取り残せるかも微妙だ。というか俺も危険に晒される可能性があるから、これも却下だ。
普通に考えれば無理。
だが、普通にプレイしているだけじゃ気付かない方法ってのがある。
一匹のモンスターに対して複数人で戦う際、パーティーを組んでないという場合はまず無い。パーティーも組まずにソロプレイヤー同士で《同じ一匹のモブ》に攻撃を加えるなんてことは、他のMMOならともかく、SAOではほぼありえない。
パーティーの場合も同じだ。複数のパーティーでたった一匹を狩る、例えばフィールドボスなんかだろうか。この場合もよほどのことがない限り、各パーティーで勝手に戦うということはない。レイドを組んで当たるのが普通だろう。
殲滅スローター
系クエのモブの取り合いにしても、最初のタゲをとった早い者順といった感じで、まったく同じモンスターに他人が割り込んで攻撃を仕掛けてくるなんてことは無い。
要はマナーの問題だ。顔の出るSAOでそんな非マナー行為をする奴は非常に稀と言っていい。
――だから、気付かない。
ここに、《システムの穴》があるということに。
プレイヤーにダメージを与え、且つ自分は犯罪者オレンジにならない方法。
それは、《別の対象をターゲットしているのに、パーティーも組んでいない関係無いプレイヤーに攻撃を当ててしまった場合》だ。
このSAOのゲームシステムというのは、中途半端に現実に似せて造られている。
例えば、圏外で転んでしまっただけでも少量だがダメージを食らう。受け身を取ることでダメージはゼロになるが。
上記の方法は、恐らくそういった《不慮の事故》と同じようにシステムに認識されるのだろう。ダメージは受ける、しかしターゲットにはなっていなかったので故意ではない、と。
ベータ時でも結構な数のPK方法が考えられてきたらしいけど、これもそのひとつなのかもしれない。
「やばいな……。これ以上は危険だ! 後列からドーム壁際まで順に下がれ!」
この時にはもう、ボスは
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