SAO編
第一章 冒険者生活
11.第三層フロアボス攻略会議
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ボスを倒した後のドロップ分配についての説明を受けて、この場は解散となった。
「なーんか……なーんか想像してたのと違ったッスねー。もっとこう……『ボス戦だ! ウォー! やぁーってやるッス! イエァー!』とか、『敵は強大……僕たち全員の一致団結した連携が必要だ。相手が×××してきたら君たちの隊は○○○をし、そして僕たちの隊が△△△をして対処する』――とかぁ!?」
「や、『とかぁ!?』とか言われても……」
会議も終わり、俺たちは広場からプレイヤーが少しずつ去って行く様子を広場の隅から眺めていた。俺も含めて四人とも、慣れないことの連続に少々くたびれた。人外との戦闘にはだいぶ慣れたが、こういう多くの《人》と関わることは、二木以外に友達も居なかった俺には辛いものがある。
ルネリーら三人も、かなり消耗しているように見えた。だがそれは、俺みたいな対人関係の理由ではないだろう。俺も少し感じた、『何とかしたいと思っていても言いだすことが出来ない』という懊悩感。改善させることは出来ると解っていても、それを実行に移すことを躊躇ってしまう。支援部隊で集まった時、もし自分たちが仕切っていたらもっと、と思う気持ちと、やはりそれじゃ駄目だったろうという考え……。
チマの愚痴に多少共感を覚えつつ、俺たちは気持ちを切り替えるために休憩を取っていた。
「……?」
もう広場にはまばらにしかプレイヤーが居なくなった時、端にある並木の一本に寄りかかっていた俺たちに近づいてくる人影を確認した。
「あ」
「や、やあ」
逆立った水色の髪、たれ気味の目にぎこちない笑みを浮かべた両手剣を背負う男性。俺たちがこのペクタに来て、最初に声をかけたプレイヤーだった。
「やっぱり君たちも参加してたんだな。まあ参加するって言ってたから当然ちゃ当然なんだけど……。ちょうど見かけたんで挨拶でもと思ってね」
俺たち四人に話かけてるような言い方だが、彼の視線はルネリー一人に向けられていた。彼の挙動に俺やレイア、チマが首を傾げる中、ルネリーはそれに気付いてか気付かないでか、男性に言葉に応える。
「そうだったんで――」
「あ、そういやまだ名前を言ってなかったよなっ。前のときはちょっと急いでて言い忘れたけど」
「そ、そうですね」
何を急いでいるのか、男性は矢継ぎ早に話を続ける。自分の言葉を遮られた形となったルネリーが少しどもった。
「じゃ、改めて。俺の名前は《バリーモッド》、よろしく」
「あ、はい。……えと、あたしはルネリーっていいます。こっちの銀髪の子がレイアで、こっちの茶髪の子がチマ。そしてこちらが、あたしたちのリーダーのキリュウさんですっ」
気を取り直してルネリーは俺たち
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