SAO編
第一章 冒険者生活
11.第三層フロアボス攻略会議
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」
「恐らくもう直ぐ、この広場に集まった者たちで各々PTを組むことになる。その後PTの特性に合った部隊に分けられ、壁役タンク、攻撃役アタッカー、支援役サポートのどれかに属することになるだろう」
「……それって、あたしたちバラバラになっちゃうってことですか? 特性ごとにってことは……」
「いや、PTは自由だ。即席のPTで戦えるほど、フロアボスは甘くは無い。そしてそれは、彼らにも解っていることだろう」
男性の言葉に三人は安堵の溜め息を吐く。いきなり別の者とPTを組むというのは、俺も勘弁して貰いたい。
「君たちは……近距離が二、そして中距離が二か。なら支援サポート部隊になる確率が高いな。最前線、という訳ではないが、今回のフロアボスは《飛び道具》も使う。何処に居ても安心は出来ないだろう」
確か、フロアボスについて書かれたアルゴの攻略本が今日明日中には村の至る場所に置かれるはず。今頃彼女は見えない所で色々と動いていることだろう。
「……ふむ」
と、いきなり男性の目が細められた。何か? と訊ねるまでもなく男性は口を開く。
「さて、そろそろのようだ。私はここで失礼する」
「へ? あ、ああ、そうですか……? えと、ありがとうございましたっ」
話かけてきたときとは大違いの淡泊さで、身を翻そうとする男性。何が目的で俺たちに話しかけてきたのかは全く解らない。が、それでも説明は丁寧で解り易かった。
だからだろうか、去ろうとする男性に向かって、俺はとある質問を投げかけた。
「……すみません。あと二つほど、よろしいですか……?」
「? ……ああ、構わないよ」
俺の呼びかけで男性は立ち止まり、再び此方を向いた。
「……《ビーター》、と呼ばれるプレイヤーを知っていますか?」
「…………」
男性は俺の質問を聞いた後、静かに俺を見つめてきた。まるで何かを探るかのように。
だがそれも一瞬のこと、何事も無かったかのように目の前の彼は口を開く。
「…………君が言っているのは、恐らく《彼》だろう。漆黒のコートに身を包む小柄な少年と耳にしたことがある」
男性の指差す方向、広場の中心に集まる者たちのやや後方に、それらしきプレイヤーが見える。
――あの者が……《ビーター》。
第一印象は、幼い。多分俺よりも年下なのではないか。色々な場所で聞いた噂のと同一人物だとは、到底思えなかった。
「――で、もうひとつの質問は何かな?」
男性が訊いてくる。予想外の人物像に、少し思考に陥ってしまったようだ。
「もうひとつは……あなたの名前を、伺ってもよろしいですか?」
世話になった人の名前を訊くことはおかしいことではないだろう。それに、俺には彼が凄く気に掛かった。プレイヤ
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