第五章 StrikerS編
第百六十六話 『―――おはよう』
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情の赴くままにシホにまるで犬のように擦り寄る。
ランとレンもそんなネロを羨ましそうに見ながらも涙を流していたのだった。
しばらく、病室から嬉し泣きが続いたが、一旦落ち着いたあとに、
「……しかし、やはりあのカートリッジはもう使えませんね、シホ」
「そうね。あの時は使う以外に選択肢がなかったから使用したけど、もう使う気にはなれないわね……」
そう、例のカートリッジがシホの体に与えたダメージが深刻なものだったために、すでにすずかがこのカートリッジを封印処置を施しているほどだからである。
よってもうあのカートリッジは使えないということだ。
「だけど、あれを使ったおかげで魔術回路にはなんにも影響がないことがわかったから、これからは通常のカートリッジなら使うようにしていこうかな……」
そんな事を言い出すシホ。
そう、今まで魔術回路になんらかの影響があるかもしれないかもと思っていたために使う機会がなかったのだ。
それを今回のことで使うきっかけができたことはある意味成長なのかもしれない。
それからシホの目覚めは機動六課にすぐに知らされてみんなが来たがっていたようだがやはり順番制のために悔しがっていた人が数名いたらしい。
他にもシホが目覚めた事によってもう気兼ねすることはなくなったためにユーノがなのはにプロポーズをして見事OKをもらったという。
やはりシホのおかげでみんなは元気になるのだろうという事が分かった瞬間である。
―――それから、
「……やっぱり、事件が解決したのはいい気分ね。まだ残っている事案があるとはいえ」
「そうだな、奏者よ」
「はい、シホ」
聖王病院の中庭の中を衰えた体力のために車椅子を使って移動しているシホ達。
「これからまた大変になると思うけど、また頑張りましょうね。アルトリア、ネロ」
「はい。お任せ下さい。私はシホの剣です。昔も今もその想いは変わりありません」
「その通りだ。余はどこまでも奏者についていくからな」
「……ありがとね、二人とも」
それでシホは感謝をするのであった。
◆◇―――――――――◇◆
……とある施設。
そこにはヴォルフ・イェーガーが玉座のような椅子に座っていた。
「……シホ・E・S・高町は健在か。やはり見込み通りだな。なぁ、そう思うだろう……?」
ヴォルフ・イェーガーはある培養液に入れられている人物にそう話しかける。
返事が返ってこないが、それでもヴォルフ・イェーガーは気にしない。
「ああ……。しかし、早く会いたいな」
誰かに会いたいと言い出すヴォルフ・イェーガー。
それを培養液に入れられている銀髪の少年は無言で聞き入る。
その少年の胸には七つの青い宝石が埋め込まれていた
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