第五章 StrikerS編
第百六十六話 『―――おはよう』
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かすらも覚えていなかったのだ。
これはおそらく暗示をかけられていたのだろうという事だが、
『この私が…ッ! あのような男に訳も分からずに操られて協力していたとは…! なんたる屈辱だ!』
と、スカリエッティは嘆いていたそうだ。
よってヴォルフ・イェーガーの手がかりは無きに等しい。
―――閑話休題
「そうか。次に余は奏者に付きっきりで看病しているから知らないのだが、なのはの方はどうなったのだ? レリックを埋め込まれたからなにかしら体に変化が生じたのだろう?」
「はい。なんでもなのはさんの体に溶けたレリックはもう完全に摘出不可能なほどに融合してしまっていたらしくて、代わりに封印処置をされたそうです」
「レリックの機能だけを封印したからなのはさんの魔力光も虹色から桃色に戻ったので、なのはさんは一安心していました」
「なるほどのう……。封印ということは限定解除もできるということか」
「はい。聖王教会のカリムさんの手によって封印が解除できるように設定できたということです。だからいざという時には虹色の魔力を振るえるらしいです」
それは、なんとも。
なのははいざという時には決戦兵器になれる力を手にしたことになる。
スカリエッティは害を与えるどころかなのは的には得する形になったのは皮肉なのかなんなのかという現状である。
「わかった。今のところは現状把握した。ありがとう、ラン、レン」
『はい!』
「それじゃお花、替えてきますね」
ランがそう言って病室に飾られているお花を替えにいこうとしたので、
「ならば余も付き合おう」
「なら僕も」
それで三人でシホの眠る病室を後にする。
三人が出ていった後、シホの体が発光している事も露知らずに。
それから三人は部屋を戻ってくると驚きの表情を顔に貼り付ける。
だって、そこにはアルトリアと分離し、朱銀色の髪に戻っているシホが窓の外をアルトリアと一緒に見ていたからだ。
「そ、奏者……?」
「シホ、さん……」
「アルトリアさん……」
三人に名前を呼ばれてシホとアルトリアはゆっくりと三人の方へと振り向く。
そこには笑顔を作ったシホとアルトリアがいて、一言。
「―――おはよう。ネロ、ラン、レン……」
「―――おはようございます。ネロ、ラン、レン……」
二人にそう声をかけられてこれが現実なのだと自覚した三人は一斉に二人に飛びかかった。
「奏者ぁーーー!!」
「シホさん!」
「アルトリアさん!」
そしてシホは熱い歓迎を受けるのであった。
「……よしよし。ごめんなさいね、ずっと心配させちゃって」
「まったくだ。余がどれほど心配したことか!」
シホがネロの頭を撫でながらそう言って、ネロは感
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