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遊戯王GX〜鉄砲水の四方山話〜
ターンEX 鉄砲水と光、光、光
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も穏やかな会話に見えなくもない。だが、それは違う。個人的に何を考えているかはともかく、この2人はお互いに譲れないものがある敵同士なのだから。
 先にデュエルディスクを構えたのは、不敵に笑うユーノだった。

「さあ、かかってこいよ。返り討ちにしてやんぜ」
「寝言は寝て言え、奇跡は2回も3回も起きないってことを教えてやるよ」
「上等上等。…………っと、そうだ。1つ聞きたいんだけどよ、いつぞやお前が俺に泣きついてきたときのあのナルシスト野郎、あれどうなったんだ?」

 いざデュエルで決着をつけようとした矢先、ふと気になっていたことを思い出してユーノが声をかける。それは忘れもしない数か月前、三幻魔の戦いが終わってから数日も経っていない頃の話だ。幻魔の皇と相打ちになる形で倒れた清明の魂を代価にすると持ちかけられ、暴走した1人の転生者狩りを2対1で倒したことがある。あの相手はかなりの実力者であり、2対1であったからこそわりとライフに余裕がある状態で倒せたものの1対1ならばほぼ確実に負けていただろう。
 よっぽど嬉しくない記憶だったのか、あまり思い出したくなさそうにする富野にさっさと喋れと無言のプレッシャーをかけるユーノ。

「あれな。色々あったけど、今はもう全く新しい人生やってんじゃね?記憶も消して、本当に1から別の人間として再スタート中、ってとこだろうな」
「ふーん」

 話を振りはしたが、彼としてはそのことにあまり興味はなかったりする。ただ、ふと聞いてみたくなっただけだ。そして、もう用も済んだ。ここから先は、腕ずくで自分の居場所を守るための時間だ。

「さて、と」
「今日こそは……!」

「「デュエル!」」

「先行はくれてやるぜ?俺ドローしたいし」
「けっ、そりゃどうも、だ。俺のターン、手札からパワー・ジャイアントの効果を発動!このカードは手札のレベル4以下のモンスターを墓地に送り、そのレベル分レベルを下げて特殊召喚することができる。レベル2のゾンビキャリアを墓地に送って、特殊召喚!」

 パワー・ジャイアント 攻2200 ☆6→4

「まだ俺は通常召喚をしていないな。来い、ドレッド・ドラゴン!」

 ドレッド・ドラゴン 攻1100

「レベル4のパワー・ジャイアントに、レベル2のドレッド・ドラゴンをチューニング!大いなる風に導かれ、稲妻よりもなお速く。青きシリウスよ天を焼け!シンクロ召喚、天狼王 ブルー・セイリオス!」

 ☆4+☆2=☆6
 天狼王 ブルー・セイリオス 攻2400

「くっ………また初手シンクロかよ」

 思わずぼやく。いつもはエクストラデッキに融合モンスター以外のカードが入っていないデュエルばかり見ているので、久しぶりに見るこの生前と同じ高速環境に合わせた思考ペースに戻す
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