第八十六話
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す。特にすることもないので、何か起こるまではのんびり過ごしましょう」
「それもそうね。何にしても、直接会えればナーシャちゃんが霊視できるかもしれないし」
「・・・本来、霊視というものはそこまで期待するようなものでもないのだが・・・」
とは言われても、相手の正体を知るのに一番楽なのは霊視だし。
名乗りでもあげてくれればどうにかなるんだけど・・・俺が相手するまつろわぬ神、大抵何も言ってくれないからなぁ・・・すぐに名乗ってくれたの、ゼウスに、蚩尤、シヴァくらいじゃね?
「まあ、武双君の権能は数があるんだし、相手について分からなくても何とかなるんじゃないかしら?」
「分からないと使えないのも二つくらいあるけどね」
それも、片方は最後の切り札・・・火の知恵者の仕掛けなんだけどなぁ・・・破壊者の方も、中々に便利だし。
とはいえ、分からないなら分からないなりに戦うしかない。それに、戦うための権能は、まだいくつかあるわけだし。
「・・・ま、そういうわけだから。馨から何か情報が渡されるまでは、こうして過ごそう・・・折角、いいホテルに泊まってるんだから」
「それも、正史編纂委員会に出費で、ね。他の子も来ればよかったのにね〜」
「とはいえ、アテ君はギリシアの神に近づくのは危険。他のみんなは、ここに来ても出来ることが少ない。・・・これは、ボクたちにも言えることだが」
「そうね。まつろわぬ神との戦いで人間に出来るのは、本来、祈ることだけだもの」
「それは、俺がおかしいという意味か?」
「そうだ」
「ええ」
二人から肯定された。
はぁ・・・俺も、二年ちょい前までは同じ意見だったんだけどなぁ・・・その立場になってみると、中々に複雑なものだ。
人間やめたみたいに言われるから否定したいし、とはいえ否定できないだけのことをした&否定できないだけの力があるから、何も言えない。
はぁ・・・もういいや。って、毎回この葛藤してるな。
「そう言えば、武双君ってまだ掌握してない権能がなかった?」
「ああ・・・使えすらしないのが一個あったな。玉龍から簒奪した権能」
「それより後に殺した神の権能は、使えるようになってるのにね」
「確か、無三殿大神だったか?」
「あの、読みがよくわからない神な」
本当に、初見では読めやしない。
それにしても・・・本当に、掌握する気配がないな。無三殿大神は水にかかわる神。
あの時、同じ水に深くかかわる神から簒奪したあの権能も、掌握できても良かったもんだけど・・・あの時使えるようになったのは、オオナマズの権能、髭大将。
本当に、カンピオーネの権能というものはよくわからない。
「と言っても
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