憎悪との対峙
26 隠される真実
[3/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「全くさ。でも肝心の隠し球は?」
「ここ」
ハートレスは左のモニターに表示されるこのガレージの制御コンソールを操作した。
彩斗はまた何処かの壁がせり出してくるのだろうと思った。
しかしその壁は今までの1メートル程度の幅の壁ではなかった上、せり出すのではなくシャッターのようにせり上がった。
その先には本当の意味でのガレージがあった。
マクラーレン・650S、Ducati・1190、HONDA・DN-01などあらゆる車やバイクなどが保管されていた。
何かのモーターサイクルショーのワンスペースと勘違いしそうなくらい先程までのガレージとは違い、床から天井までピカピカに輝いている。
彩斗とアイリスは中に入りながら息を呑んだ。
「これよ」
ハートレスが示した"隠し球”は奥で彩斗が訪れるのを待っていた。
「これは...バイク?」
それは今まで見たことのないバイクだった。
白に青のラインが走ったボディ、フロントは顔のようなヘッドライトで高い照射性を持つアグレッシブなデザインのリッタースポーツマシン『HONDA・CBR1000RR』をベースに様々なカスタマイズが施されており、強化型の水冷ストロークDOHC4バルプ4気筒エンジンと水冷4ストロークイオンエンジンを搭載することで市販のマシンを大幅に上回るスペックを発揮し最高速度は580km/hを実現する他、前輪のブレーキ部にEMPブラスター、プラズマキャノンが装備されている。
そして何よりタイヤには電波と接触可能な材質を使用した『W.R.T』が使用され、その気になればウェーブロードを走ることが出来るのだ。
まさに怪物マシンとしか言いようの無い性能は詳しい説明抜きにしても見て取れた。
「WAXAとI.P.Cが共同で開発した最新型の機動ビークル、開発コードはSWJ1000A/JP、最新型の白バイとして開発され、一応だけど速度違反を取り締まるための速度測定装置、電気信号で車体の色を変化させる覆面車両としてのマトリクス機能、パトライトなんかも装備されてるわ」
「必要なさそうだけどね」
「ええ、何よりも凄まじい走行性能を持っているわ。恐らくこれを超えるスペックのマシンをValkyrieは所持していない...その気になれば突き放すことも、全滅もさせられる」
「....全滅」
彩斗はゆっくりと歩み寄り、左ハンドルを握った。
所々にスターダストの部位と似ているところがあり、不思議とこのマシンと出会うことは偶然では無かったような気がした。
「スター・イリュージョン、これがペットネーム?」
「みたいね」
「WAXAとI.P.Cが作ったのにどうして君が?」
「....」
「まぁ答えないだろうけどね」
彩斗はタンク部にプリントされたペットネームに触れた。
『S
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ