暁 〜小説投稿サイト〜
流星のロックマン STARDUST BEGINS
憎悪との対峙
26 隠される真実
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に不具合を生じさせる装置...これね。でも他の武器の方が有用だと判断されて生産されなかったの」
「じゃあ不良品の集まりってわけじゃないんだね?」
「ええ、十分に実用には耐えうるものばかりよ」

ハートレスは他にも開いた壁に隠されていた武器をまるでデパートで商品をかごに入れていく主婦のようにかき集め、中央のガラステーブルに並べた。

「ここはまさかとは思うけど、キングにも知られていない場所...」
「ええ、私のプライベートな場所よ。どうせ生産されなかった試作品なんてディーラーからすればゴミも同然でしょうからね」
「でもそれをいいことに敵が攻めてきたら?」
「非常時には端を流れている地下水がガレージ全体になだれ込み、侵入者もろとも水没させて綺麗さっぱり流してしまうわ。この辺の地下水は近代化が進んでも飲めるくらいに綺麗だから」
「洒落になってない」

彩斗はそう言いながら中央のデスクの上に並ぶPCを見た。
中央には27インチのiMac、そしてその左右をThunderbolt Displayが固め、モニターアームを使ってそれを取り囲むように大量のディスプレイが並んでいた。
足元には地下水を使った冷却装置に設置された5台のMac Pro、HP・ENVY Phoenixなどのハイスペックマシン。
まさにPC使いにとっては夢の様な環境だった。
その大量のモニターには見覚えのあるツールが動いていた。

「これは...僕の作った..」
「ええ、あなたが作ったと思われるツール群よ。Python、C++、Ruby、Perl、PHP。あらゆる言語で書かれ、必要に応じて編集ができるようにテンプレート的に組まれている」
「僕が寝てるのをいいことに色々と人のPCを物色したみたいだね」
「えぇ、クラッカー『シャーク』のPCだもの?見てみたくもなるわよね?」
「...」
「でも物色したのはそのためだけじゃないわ」

ハートレスはそう言いながら、ガラステーブルの上にノートPCを乗せた。
HP・Spectre13、薄型で軽量のアルミ製ボディに13.3インチの高解像度ディスプレイを搭載したモバイルPCだ。
彩斗は自然とそれを手に取り、ゆっくりと画面を開いた。

「あなたのPCに使われていたOSやツールの環境をそのままコピーしてある。性能もそれなりに高いから十分、あなたが部屋で作業するのと同じレベルの環境に仕上がってるはずよ」
「...」

彩斗はそれを確認し、テーブルの上の武器類を見た。
手のひらのEMP発生装置、幾つかの小型パーツに分解されたEMPブラスター、閃光弾、高強度ワイヤー、高速通信対応のケーブル、撹乱用の発煙筒、EMPグレネードなど彩斗の作戦の要望に応えるツールばかりだった。

「できれば、使わないことを祈るけどね」
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