曹操聖女伝第7章
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渡にある防衛用楼閣は平穏無事のままであった。
曹操軍がもたもたしている間に……袁紹が待ち望んだ報告が遂に届いてしまった。
「袁紹様、朗報です」
「如何した?」
「例の坑道が曹操が官渡に建てた防衛用楼閣の真下に到着しました。これでいつでも官渡を攻撃できます」
袁紹が大喜びしながら言い放つ。
「宜しい。善は急げだ!明日の早朝に土竜戦法の総仕上げをするぞ!」
「はっ!」
そうとは知らない曹操軍は、今だ来ぬ袁紹軍への警戒を続けていた。
「今日も誰も来ませんでしたね」
(おかしい……天の声も趙公明殿の占いもこの防衛用楼閣の陥落を私に教えてくれた筈。どうなっているんだ!?)
その時、伝令兵が曹操の許にやって来た。
「どうした?」
「はっ、城門に奇妙な生き物がやって来ました。如何いたしましょう?」
袁紹が邪凶と手を組んだのか。最初はそう考えたが、その割には殺気が少ない。曹操は軽く混乱しながら現場に向かった。
するとそこには確かに変な生き物がいた。ラクダの顔に牛の耳、海老の様なピンと立ったヒゲ、手には鶯のカギ爪、足は虎、身体は魚の鱗に覆われていた。それが仙人の服を身に纏っているのだ。
「あっ、曹操はん。こん人達をなんとかおくれやす。うちは通天教主さんん命で此処にやって来やはったやけや」
曹操は通天教主の名を聞き、安心してこの変な生き物を迎え入れた。趙公明がこの変な生き物を見た途端驚いた。
「竜鬚虎!貴様も派遣させたとか!?」
??が趙公明に訊ねる。
「知ってんのか?」
竜鬚虎が代わりに答える。
「うちは竜鬚虎とええます。通天教主さんに頼まれて曹操軍ん仲間入りしはる事になったんや截教ん妖怪どす。以後お見知りおきを」
曹操は快く竜鬚虎を迎え入れた。
「事情は分かった。これからも宜しく頼む」
「ウチこそ―――」
竜鬚虎が何気なく下を見ると、慌てて曹操に警告した。
「曹操はん!こん真下にどなたかが掘った坑道が有るんや。しかも完成しいやから日が浅い!」
「どういう事だ?一体?」
「竜鬚虎は土系の道術、大得意にて、土の中を見通しめるとでござる」
二郎真君は違う納得をした。
「成程……地下からなら敵兵の視線を気にする事無く進軍できるか……袁紹殿も考えましたな」
曹操が真顔で言い放つ。
「感心している場合では無いぞ!問題はどうやってこの坑道からやって来る敵軍を迎撃するかだ!」
「それこそこんうちん出番どす。一旦外に出まひょ」
竜鬚虎に促され城壁の外に出る曹操達。すると竜鬚虎が道術で地面を深く陥没させる。
「成程。こっちも坑道を造り敵軍の坑道に対抗する訳ですね」
??が燥ぎ始める。
「それなら話は早いや!それ!」
??も道術で地面を深く陥没させる。竜鬚虎が負けじと道術で地面を深く陥没させる。??も負けじと道
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