曹操聖女伝第7章
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り茫然となる趙雲。
「趙雲よ、私の首は手柄になる。遠慮せずに―――」
趙雲、毅然とした態度で言い返す。
「断る!私の尻はそこまで軽くない!それに、袁紹が亡くなれば戦局も変わろう」
「死ぬ気か!?今戦っても袁紹に辿り着ける保証は無いぞ!」
「それはやってみないと解らん。それに、幽州のメンマを廃らせる訳には行かん」
趙雲は自信に満ち溢れた笑みを浮かべながら袁紹軍に斬りかかった。
「……趙雲……お前馬鹿だよ……」
「ふっ……なかなか雄壮だな袁紹」
袁紹の三男である袁尚(字は顕甫)が趙雲を発見し公孫?軍に仕える事の無意味さを説き始める。
「最早公孫?に活路は無い!大人しく父上に仕えよ!」
趙雲は呆れ半分、困り半分でおちゃらけた答えを返す。
「私は最近あちこちに贅肉が付き始めて困っておると言うのに、何故が私の尻は軽いと勘違いする者が多い。何故だ?」
「ぬかせ!小娘1人にこの戦局を変えられるものか!」
「万夫不当が要らぬ事をやらかせばあるいは……趙子龍。今より歴史に向かい、この名を高らかに名乗りあげてみせよう!」
己の手に馴れ親しみ、身体の一部と化した槍と語らう為に、趙雲は演舞をするように槍を振るう。
「いさ……参る!」
趙雲はたった一振りの槍を構えて押し寄せる袁紹軍土竜戦法部隊の波に向かって強く地面を蹴りつけた。
「恐れる者は背を向けろ!恐れぬ者はかかって来い!我が名は趙子龍!この身これ刃なり!」
久々に天の声を聴いた曹操は、2万5000の兵を率いて官渡にある防衛用楼閣に向かった。
「もう直ぐこの防衛用楼閣が陥落する。天の声が言うのだから間違いないのであろう。だが、どうやって?」
そんな曹操の疑問は官渡にある防衛用楼閣に到着した事で更に大きくなった。
「敵兵がいない!天の声は崩壊ではなく陥落とハッキリ言った!なのに何故!?」
それでも曹操は天の声を信じて官渡にある防衛用楼閣に駐屯する事にした。
一方、公孫?の易京城に見事勝利した袁紹軍は、曹操の快進撃に立ちはだかるべく日夜トンネルを掘り進んでいた。
「さすがの曹操もこれは見抜けまい!気付いた頃には我が軍の刃は曹操の首元よ!」
冀州魏郡?県に袁紹の高笑いが木霊する。まるで勝利を確信したかのように。
官渡にある防衛用楼閣は平穏無事のままであった。本当にここが陥落するのか?疑いがいよいよ頂点に達したので二郎真君と趙公明が官渡の未来を占ってみた。すると……。
「いかが申す訳か幾度占とはも袁紹の兵、この防衛用楼閣に放火し、城門を開ゐて袁紹軍を導き入らるる光景しか見ゑぬ」
「ありえない!袁紹は未だに軍を動かしておらん!なのに何故!?」
2人の報告を聞いて首を傾げる曹操。
(一体……何を企んでいるのだ袁紹)
が、二郎真君と趙公明の不穏な占い結果とは逆に官
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