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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第377話】
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 土曜日の夕方、ヒルトのIS適性検査結果の為の会議が視聴覚室内で開かれている。

 視聴覚室に備わった投影ディスプレイに映し出されるIS適性【E】と、身体能力【A】のパーソナル・データに、一部教職員からは――。


「検査してやはりEランクですか。 まるで成長が見られないですね」

「ですが、身体能力に関しては飛躍的に上がってますよ? 一学期はD評価ですから」


 最新のデータの隣に映し出されている一学期入学時の身体能力の項目にDが表示されていた。


「確かに身体能力に関しては、正直国家代表に迫る成長率ですが……ISを動かすのに必要な適性があの状態では、学園が彼に与えた打鉄も宝の持ち腐れといっても過言では無いでしょう。 織斑先生、私は彼から専用機を取り上げた後、クラス代表を下ろした上での再教育を提案致します」


 その教師の言葉に、賛同の拍手が視聴覚室内に響き渡る。

 その様子に、有坂真理亜は怪訝な表情を浮かべる――一方織斑先生は。


「静粛に。 ――確かにここに表示されているランクは低い。 だが所詮ランクはランクだ。 ISとのシンクロ率等でこれから幾らでも変わる可能性があります。 そう事を急いで彼から専用機を取り上げる必要は無いのでは無いだろうか? 無論、有坂なら学園からの指示と言われれば返却はするだろうが――彼もこの学園の生徒だ。 もう少し諸君も長い目で見ることは出来ないだろうか?」


 そんな織斑千冬の言葉に、有坂真理亜は少し目頭が熱くなるのを感じた。

 少なくとも織斑千冬、山田真耶の二人はヒルトの事を見てくれている――そう思うと、親として嬉しく思う。

 教師として、息子だから娘だからと贔屓してはいけないと思っていても、親として評価されれば嬉しく思うのが親というものだ。

 ――だが。


「しかし、それでも芽が出なかった場合はどうするのですか? 長い目で見た結果、無駄に専用機を与えた織斑先生に責任が及びます。 私はブリュンヒルデのその名を傷付けたいとは思いません」


 その言葉に、一様に教師が頷くその様子を見て、山田真耶は困惑した表情を浮かべて織斑千冬を見た。

 そんな織斑千冬は、腕組みをしつつ口を開く。


「……私のブリュンヒルデという名等、対して意味の無い物だ。 過去第一大会で優勝したに過ぎない。 これから先は若い子供達がそれを補う。 有坂ヒルトだってその一人だ、教師ならその芽を摘み取ってもいいものだろうか? 成長するまで見届けるのが教師の務めでは無いだろうか?」


 真っ直ぐな言葉に対して、流石に誰も反論は出来なかった。

 織斑千冬自身、教師として素晴らしいかと言われれば彼女はノーと答えるだろう。

 幾ら教師でも、出席簿で
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