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皇太子殿下はご機嫌ななめ
第59話 「第三七代銀河帝国皇帝ルードヴィヒ一世」
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れた。しかも飛び級である。ラインハルト様なら、飛び級自体は不思議ではない。
 士官学校に進学しなかったのは、不思議と思えるけど。
 もっともラインハルト様は軍関係者に知り合いが多いですし、宇宙艦隊司令長官のミュッケンベルガー元帥ともつ〜か〜の仲です。

「軍に来ないか?」

 と、誘われることも多々あるらしい。
 幼年学校卒業と同時に、ブラウンシュヴァイク家を継がれ、新しいブラウンシュヴァイク公爵となられたラインハルト様は、報告書片手に叫んでいます。
 それというのも、陛下がお茶目にも「良きに計らえ」などといったからですっ!!
 お茶目にも程があるっ!!
 しかも言った本人は、しらっとした表情で、まったく悪びれる様子すらない。
 がっでむ。

「エルウィン皇太子殿下、あのような大人になってはいけませんよ」

 よくよく言い聞かせておかなければならない。
 痛切にそう思う。
 エルウィン皇太子殿下はジッとわたしを見つめ、にこっと笑われた。
 素直な良い子ですね。
 しかしなぜわたしが、仕事以外に子守もしているのだろうか?

「ジーク、あそぼー」

 マクシミリアン殿下は殿下で、よく執務室に遊びに来られますし。
 ええい! 母親と乳母はなにをしているのかっ!!
 なんか涙がでてきました。

 有給というものがあった、ような……。
 家で寝られたら嬉しいなって。
 もう過労死も恐くない。
 サビ残も、サビ休も、あるんだよ。
 定時なんて、あるわけない。
 こんな納期は絶対おかしいよ。
 仕事(ノルマ)を増やす上司(皇帝)と真顔で向き合えますか。
(宰相府に入った時の)わたしって、ほんとバカ。
 そんなの、わたしが許されない。
 もう同僚(ラインハルト様)には頼らない。
 最後に残った病休への道。
 わたしが、最高の官僚(社畜)。

 わたしの魂の叫びをきけー!!

「こんなの絶対、おかしいよっ!」

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