準備
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じゃあまた後で適当に日時だけ決めるか。で……お前らはなんでそんなに負のオーラを放ってるわけ?」
響が言うほうを見ると、そこには体中から黒いオーラが滲み出てきそうなほど縮みこんだシャルロットとラウラの姿があった。
「……響とデート響とデート響とデート響とデート響とデート響とデート……」
「……お姉様とデートお姉様とデートお姉様とデートお姉様とデートお姉様とデートお姉様とデート……」
ぶつぶつとまるで怨嗟のような言葉を呟き続ける二人に若干の恐怖を覚えた響だが、次の瞬間さらに彼女達を地獄に叩き落すような声が響からもたらされた。
「あーえっと、今回は絶対につけて来るなよ? 今回はセシリアのためのやつだから」
「……」
「……」
ついに言葉を出す気もうせたのか二人はそのままテーブルに額を乗せて黙りこくってしまった。
その二人の行動にセシリアも可哀想になったのか響に耳打ちをした。
「……響さん、シャルロットさんとラウラさんともデートをして差し上げては……」
「……なんか私だけめっちゃ疲れそうな気がするんだが……けど、まぁしかたねぇか」
響は軽く頭を掻くと机に突っ伏したまま何も言わない二人を見ながらため息混じりに告げた。
「わーったよ、お前らとも一人ずつデートする。これで文句ないだろ?」
「もちろん!!」
「さすがお姉様だ!!」
二人は電光石火のごとき速さで立ち直ると響を目を輝かせながら見つめた。それに対し響は小さくため息をついて誰にも聞こえない声で一言。
「……現金な奴ら……」
三人との食事を終えて部屋に戻ってきた響はそのままベッドに寝転がろうと思ったがそこには先客がいた。
「ハーイ、響ちゃん夕方ぶり」
「そうだな。つーか毎度のことだがパンツ見えてんぞ」
「あん、もう響ちゃんのエッチー」
「見せてんのはどーみてもテメェだろうが」
響は肩を竦めたあとベッドの端に腰掛ける。すると楯無は響の隣に座るように体を起こすと響に告げた。
「響ちゃん、キャノンボール・ファストのことだけれど」
「ぜってー出ねぇ」
「そんな事はわかってるわよ。ただね、次も白式を狙って亡国機業が襲撃してくるともわからないから、せめて貴女にはアリーナ周辺の警備をして欲しいのだけれど頼めるかしら?」
「警備か……」
「もちろん私もそれなりに警戒はするわ。ただ前回のようにあの女の子が来るかもしれないじゃない。インファイトまで持っていくことが出来れば貴女に負けはないわ。どう?」
首をかしげて問う楯無に対し、響は逡巡したそぶりを見せると小さくなずいた。
「わかった、警備はやってやる。あの
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