48:リング・オブ・ハート
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そう。その中身は、
――――二つの、指輪だったのだ。
「これが……形見?」
「……いいえ」
――ここでシリカが「いいえ」と答えた真意を、この時のボクは見出せなかった。
「ユミルさん、知っていましたか……?」
その意味を考える前にシリカが話を続ける。
「使い魔蘇生アイテム……《プネウマの花》は、《心》アイテムに使うことで使い魔を蘇生させることができます」
それは知っている。
初めて知ったのは、もうマーブルの宿に身を置いていた頃……その時に読んだ朝刊だったか。
それをずいぶんと遅れて知った当時のボクは、その朝刊を何も言わず力いっぱい握り潰し……その姿にマーブルには驚かれ、悲しそうな目で見られたっけ……。
当時としては、無理もなかった。……花を使うことで、使い魔を蘇生することができる。その事実が判明したのは……ルビーが死んでから、わずか一、二ヶ月後の事だったのだから。
あと少し、あと少し判明する時期さえ早ければ、もしかしたら……もしかしたらボクは人を信じないようにならなかったかも、死神事件すら起こさなかったかも知れない……今となっては、ほんの少し忌々しくもある知識として記憶していた。
そのシリカの言葉に、苦い顔をしてしまったボクだが……
――続けて出された次の言葉に、ボクは驚きを隠せなかった。
「そして――《プネウマの花》を《形見》アイテムに使うことで、それは……別アイテムに変化するということを」
「―――――! ……まさか……!?」
ボクの言葉にシリカは頷いた。
「はい。その指輪は……ルビーとベリーの形見が変化したものです」
「―――――。」
「……ユミルさん?」
またもや、ボクの胸には言葉で形状しがたい気持ちが募りつつあった。されど、今度は様々な感情が織り交じったようなそれではない。
……どのように感じればいいのか、ボクの心自身が困惑している。そんな感触だった。
「……なんで」
ただ、これだけは言える。
「なんでこんなことをしたんだよ……!?」
それは……キリト達がボクに望んでいた……『喜び』という気持ちではない、ということだ。
「やっぱり、これは形の変わった『形見』のままじゃないか……! いや、もう《形見》アイテムじゃくなったんだ! もう、形見ですらない……! ……こんなの……ひどいよっ……」
そして遅れて湧き上がってきた、ようやく自覚できるの出来た感情は……『怒り』と『悲しみ』だった。
望んでいた……真逆の感情だった。
「こんなのっ……もう、ただの指輪じゃないか! シリカッ、これが形見じゃないって、こうい
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