DAO:ジ・アリス・レプリカ〜神々の饗宴〜
第二十八話
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いつの間にかカズの背後に姿を現したアクセルが、光の刀身を持った黒いダガーを抜き放つ。
戦闘、開始。
***
漆黒の闇の向こうは、変わらず純白の世界だった。だが、先ほどまでとは違って、きちんと精緻な彫刻が見て取れる。非常に美麗な彫刻だ。
その多くが、少年と少女の絵だ。それぞれ登場人物は違うものの、何かに立ち向かう少年たちが描かれている。その内の何人かは、共通するデザインの剣を持っていることにセモンは気付いた。
「すげぇ……なんだこれ」
まるで、何かの創世記の様だ―――――。
壁画に目を奪われていたセモンは、ふと視線を転じた先に、大きな扉があることに気が付いた。そこにも精緻な彫刻が施されていたが――――その精緻さは、他の追随を許さないほどだった。
異様に細かく、異様に美麗だ。今まで、あれほどまでに美麗な彫刻を見たことがない。恐らくは――――あそこが、敵の首級が待つ場所。
ゆっくりと近づき、そのドアに手をかける。ぎ、ぃ、ぃ、ぃ、という重苦しい音と共に、扉が開いていく。
新しい部屋の中も、やはり純白だった。だが、大きく違うのは、その中がきちんと人の気配を残していた事。
だが、果たしてそれを人の気配と言って良いのか。神々しさと神聖と、一握りの邪悪さに彩られた重圧が、セモンを押しつぶさんと迫る。
そして、部屋の最奥に座していた人影が立ち上がり、嗤う気配がした。
その、聞き覚えのある声が、セモンに向かって言う。
「やぁセモン。ようこそ、俺の世界へ」
そして姿を現したその純白の衣の少年は―――――――
「――――――――――陰、斗?」
―――――――――天宮陰斗と、全く同じ容姿をしていた。
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