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緋弾のアリアGS  Genius Scientist
イ・ウー編
武偵殺し
24弾 『武偵殺し』の正体
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ざけた喋り方……『武偵殺し』だ。やっぱり出やがった」

「……やっぱり……?あんた、『武偵殺し』が出ることが、わかって――――」

 赤紫色(カメリア)の目が、まんまるに見開かれる。

 俺はついさっき閃いたあの推理を、伝えることにした。

「『武偵殺し』はバイクジャック、カージャックで事件を始めて――――さっきわかったんだが、シージャックで――――ある武偵を仕留めた。そしてそれは、たぶん直接対決だった」

「……どうして?」

「そのシージャックだけ、おまえが知らなかったからだよ。電波、傍受してなかったんだろ」

「う、うん」

「『武偵殺し』は電波を出さなかった。つまり、船を遠隔操作する必要が無かった。奴自身が、そこにいたからだ」

 あの金一が逃げ遅れた、というのもそもそもおかしいとは思っていたしな。

「ところが、バイク・自動車・船と大きくなっていった乗り物が、ここで一度小さくなる。俺のチャリジャックだ。次がバスジャック」

「……!」

「分かるかアリア。コイツは初めからメッセージだったんだよ。おまえは最初から、奴の手のひらの上で踊ってたんだ。奴はかなえさんに罪を着せ、おまえに宣戦布告した。そして金――――いや、シージャックで殺られた武偵を仕留めたのと同じ3件目で、今、おまえと直接対決しようとしている。この、ハイジャックでな」

 推理の苦手なアリアが、ぎり、と悔しさに歯を食いしばる。

 そこに――――

 ポポーンポポポン。ポポーン。ポポーンポポーンポーン……

 ベルト着用のサインが、注意音と共にわけのわからない点滅をし始めた。

「……和文モールス……」

 アリアが呟いたので、俺は揺れる機内でその点滅を解読しようと試みる。


 オイデ オイデ イ・ウー ハ テンゴク ダヨ

 オイデ オイデ ワタシ ハ イッカイ ノ バー ニ イルヨ


「……あからさまに誘ってるな」

「上等よ。風穴あけてやるわ」

 アリアは眉をつり上げて、スカートの中から左右の拳銃をぞろりと出した。

「一緒に行ってやる。今の俺が役に立つかどうかは、正直わからないけどな」

「……ありがと」

 おや?俺はてっきり、『来なくていい』的なことを言われると思ってたんだが……なんかこのアリア、素直すぎないか?

「ハッ!?まさか偽物!?」

「なわけないでしょ!バカみたいなこと言ってないでさっさと行くわよ!」



 床に点々と灯る誘導灯に従って、俺たちは慎重に1階へと降りていく。

 1階は――――豪奢に飾り立てられたバーになっている。

 その、バーのシャンデリアの下。

 カウンターに、足を組んで座っている女がいた。さっきのアテ
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