拳神現る……!
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らば狂喜乱舞してハードポイントに……いやいや頑張ってパンツの如く頭に被るしかあるまい。
バランスが大事だ、と頭の中でその場合のシチュエーションを立てながら
「あ? なんだぁ? この如何にもな爆発物らしいもんは?」
如何にもな爆発物はその期待に応えて爆発した。
「人罰覿面……!」
造語を発して起きる現象をジョンソンは見届けた。
というか生まれた爆発の規模に逆に驚いている最中であった。
貰ったものは妖精女王から直接貰ったもので暇つぶしに自分の精霊術で作って強化したらしい。
「いざという時はこれな、ジョンソン。何事も派手。いい言葉だろう?」
笑顔で告げられた言葉に真顔で周りを見回すと見ていた全員が視線を逸らしていた。
妖精女王が派手にといった時点で多少の予想はしていた。
しかし、まさかクレイモアクラスに小規模とはいえきのこ雲が生まれるような爆発が起きるとは思ってもいなかった。
「ぬぉ……!」
予想以上の威力ゆえに距離を取れてなかったことで自身も爆発の余波に巻き込まれる。
爆風に押し出される体がコンクリートに削られるが構わない。
その勢いを消さないまま手を着き、その手を支点に体を膝立ちにまで移行し
「……どうなったかね!?」
そうして爆心地を見ようと大地から上に見上げようとした時に上から何かが落ちてきた。
何だろうと思い、それを見ると簡単に理解できた。
靴だ。
それもジョンソンが身代わりとして剣神に掴まれて脱いだものである。
「───」
ただ爆風に吹っ飛んできたものという都合のいい解釈は既にない。
それは単純にこれから向き合うであろう未来に覚悟を持てていないというだけの怯えに近い予測だ。
だからそれは一番最初に捨てた。
そしてならこれは何故目の前に落ちてきたかというと実に解りやすい。
「忘れ物だぜ?」
本当に教導院で忘れ物をした友人に話しかけるかのように爆風を抜けて正面で相対する少年がいる。
無傷だ。
多少の傷や擦過はあるがどれもダメージと言える様なものではない。
「あれだけの爆発の中どうやっ───」
て、と言おうとして視界に光ったものがあった。
それは剣神の量の手の指の間に挟まっているもので破砕の結果を受けているものであった。
メスだ。
普段、剣神が牽制用に放っているただのメス。
だが、そのメスを握っているものが握っているものなだけに剣神の加護を得ている。
それで読み解けた。
「爆圧に対して剣圧を重ねる事で衝撃を相殺した……」
"……"という風に途中で自信が無くなって行くのを止める事が出来ない。
何故ならジョンソンをしてそんな事態に会ったことがないからだ。
いや、対処として似た事をさ
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