拳神現る……!
[5/12]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
体化していない気もするなMates
むしろ狂暴化させた気もするが相手は妖精女王と違い神だ。
ふざけた名称とはいえ神殺しの名の加護によって弱体化はしているはずなのだが。
効いている様子はない。あるとすれば酔って意識が混濁し、体に力が入っていないというくらいだろうか。
……だが、それだけで十分過ぎる成果!
それだけあればお釣りが来る。
副長クラスに対してこれ程好条件が揃って挑めるなら上出来であるという思考のまま体を前方に傾けようとしようとした時相手に動きがあった。
左の手を口元に持って行ったのだ。
最初に思いついたのは
「噛んで痛みで感覚を取り戻すつもりかねYou!?]
成程、もっとも単純且つ楽な方法かもしれない。
しかし、それは逆に自分の加護が邪魔をすると思われる。
加護は自傷にも効果を発揮する。
ただ噛むだけでは効果は薄いはずだ。
「その程度で振り払えるほど、私のMatesは甘くないぞGod!]
私の叫びに、しかし構わずに彼はそのまま噛んだ。
だからこちらも構わずに
『情熱こそが活力……! その活力を持って神に挑め……!』
術式を使用した地獄突き。
しかし、用途は喉を突くのではなく、貫く。
躊躇などすればそれは神を侮ったという事になる。
そしてそれは同格である妖精女王を侮ったという事になる。
「不敬を抱くような軽い一撃はしないともQueen……!」
吐き出す思いに詩情を思い行った。
良い一撃だと思う。
術式の作用も含め、空気の壁をぬるりと通り越すような感覚を突き破って行く足刀は常人なら捉えることも出来ないだろう。
必殺という言葉に専念したキック───だからこそいきなり額にぶつかったものを見逃した。
!? 何だね!?
当たったモノは小さいモノなのに如何な方法か。まるで石礫が当たった様なダメージが頭に浸透するのを実感する。
そして額に当たったそれが額から離れ目の前に落ちていくのを見る。
それは爪みたいな大きさであり、爪みたいな形であり、どう見ても爪であった。
それだけで理解は十分であった。
「肌を噛むのではなく爪を剥がしたのかねYou!?」
返答と同時にこちらのキックに合わせるかのようにこちらの足裏に同じ足裏が来た。
互いの蹴りの威力は、結果としてはこちらが勝り、そして相手に距離を離すことを許してしまった。
こちらの蹴りの反動で6mくらい離れていく彼を見て自身の不出来を納得した。
なまじ彼がハイスペックであるが故に見落としてしまっていた。
剣神で暴風神の代理であるから副長クラスなのだと。
しかし、違う。それは違うはずだ。
その程度の者が副長を
最強という単語を軽々しく背負うはずがない……!
思い
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ