拳神現る……!
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したものなら加護で弾くことができたんだろうけど、ただの酒として振る舞われるものには奉納として加護も扱うみたいだね」
神への捧げものも弾いてしまったら神の狭量になるという事なのだろう。
神様も完全そうに見えて不完全なんだな、と思い再び酒を見る。
「IZUMOの暇人共が生み出した謳い文句は"これを飲めば誰でも天才から猿になれる!"で名前が……」
ラベルには神殺しの魔剣と書かれているのを見て深く溜息をつく。
絶対にこれ、名前決めるときにこれを飲んで酔っ払ってただろうに。
そして付けたネーミングの痛々しさに冷静になってルビを振ったのだろう。それでもどうかとは思うが。
「だが、まぁ効果としては謳い文句通りに本当に一口で酔っ払わせるくらいえげつないものだから耐性持ちの剣神でもちょいとふらつくだろうね───何せ酒精が入った一押しだ」
「おおぅ……」
くらりとマジで頭がぐらつく。
ここまでの酔いによる混迷は久々を通り越して初見である。
そして周りも基本、酒程度で倒れる柔な連中がいないからこういった場合の対処方法を余り知っていない。
足がまるで生まれたての小鹿のようにガクガクプルプルして格好悪いったらありゃしない。
おいおいおい、ここで酔っ払ってどうすんだよ俺。
この後、俺は華麗に奴をぶっ倒して恐らく不安そうにプルプル震えている智を救出してそこでこう、ギューッと、ギューッと抱きしめて! それで胸が俺の胸に当たって潰れる感触を味わって天国を予習してそしてその後に智のズドンを得て地獄を予感するんだぜ? やべぇ……! 余りにもリアルな未来学習に俺震撼したわ……! ───これはつまり、俺が智を完全に理解しているという事で誤解なんてこれっぽっちもないという事だな! 流石俺と智! 最早、以心伝心なんて言葉じゃ足りねえぜ! な!?
「あ……?」
そう思ってたら目の前に何やら汚い靴底があった。
直撃した。
数m単位で吹っ飛ぶ剣神を見て間違いなく手応え……ではなく足応え有りと判断できる衝撃が自分に返ってきたことを認めた。
だが、しかしそれと同時に応えとしては足りないものも感じていた。
……今の蹴撃なら骨の砕ける足応えがあるはずなのに……!
全くない。
あるのはただ肉を打ったという反動だけであった。
つまりは
「───加護を貫けてないなYou!?]
反応はそのまま立ち上がりの動作で帰ってきた。
どこにも慮っている様子がない。
無傷だ。
酒の影響で神の加護も緩んでいるはずなのにどんな防御力だ。
試に一度同格の妖精女王に飲んでもらって、結論だけを言わせてもらえば教導院が聖剣によって蜂の巣になりかけたというのに。
───よくよく考えれば弱
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