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不可能男との約束
拳神現る……!
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た! 

という思いに反応するかのように

「───!?」

再びいきなり現れた剣神ががくりと膝を着きかねない勢いで両膝から力が抜けそうという光景が生まれた。





何だ……!?

唐突な脱力に流石に一瞬混乱状態に陥りそうになるが、直ぐに体を立て直そうと力を入れようとするのだがどうもおかしい。
何らかの攻撃を受けたのかと思ったが、その割には体に痛みや熱を覚える個所はない。
だが、力が入らない事もそうだが視界も定まっていない。ゆらゆらと眼球が揺れているかのように揺れている。
何だこりゃあ、と思考まで霞がかかったような感じになりそうになる。
この現象は何か、と思うが結構、まだガキの頃に似たような現象を体験した覚えがある。

「酔っぱらってんのか……?」

だが、そこにこの俺が? という思いがついてくる。
自慢でもなんでもないが熱田・シュウは剣神でしかも荒王の代理神である。
そして神道において神と酒の結びつきは強いし、奉納にも使われるものだ。
そしてその例に漏れずに個人的にもそうだが、加護的にも酒には強いほうなのだ。

まぁ、智に勝てるかと問われれば頷けないんだが……

俺の幼馴染の肝臓はどんな風に構成されているのか偶に気になる。
ともかく、自分はいきなり酔うような人間ではないしそもそも今日は酒を飲んでいない。
なのに何故唐突に酔うのかと思い、ふと足元を見るとよく見れば足元あたりに何やら赤いモノがあり、更にじっと見るとそれはまるで蔦のようでありそれらが足首に食い込んでいた。

「───」

咄嗟に条件反射で10mくらいバックジャンプをしようとするのだが体調のせいで5mに抑えられたショートジャンプだが、しかし絡まっていた植物が千切れ、その後も注意するが足元から生えてくる様子がない。
しかし、これではっきりとした。
植物が赤かったのは酒をこちらに入れるため。
そして血管から入れた酒はマジで直ぐに酔っぱらうという事らしいから、普通に飲むよりも遥かに簡単に酔っ払うだろう。

だがそれでも俺がここまで酔っぱらうのはおかしい……!

俺にかけるような術式なら加護が弾く。
となると、あるとすれば酒の方に何かを仕込まれたか。
そしてこんな術式を使ってくるのは英国では一人しかいない。

女王の盾符(トランプ)の一人、海賊女王のグレイス・オマリか……!」






「喜んでもらえて光栄だよ。極東の荒くれ武者」

グレイスは二人の戦場からは離れたところにいた。
何故なら自分がこの場における支援はあれで終わりであり、最大だからだ。
そしてグレイスはそのまま接敵しないように、現場から離れるように歩き、そして手元の剣神に捧げた日本酒を見る。

「これが毒とか敵意を表
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