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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第376話】
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ョンに出席って言ってた事を思い出し。


「そういや母さん、明日何かのレセプションに参加するとか訊いたが――母さん一人で行くのか?」

「うふふ。 今日あの人が帰国するから大丈夫よぉ。 連絡があってから帰国まで時間が空いたのは、多分財団本部に顔を出してたのかもねぇ〜。 うふふ」


 何気無く言ってはいるが、母さんの声色に喜色が満ちていて、久しぶりに会えるというのに喜んでいるのがわかる。


「俺も出迎えた方がいいかな、母さん?」

「うふふ。 ヒルトはお父さんに久々に会えるのが嬉しいのかしらぁ?」


 母さんの指摘に、ぎょっとし、少し狼狽するが――。

「い、いや、違うし。 てかそんな事言われたら出迎えにいけないから母さんに任せる」


 鼻の頭を掻いてそう言うと、母さんは柔らかな笑みを浮かべながら――。


「うふふ。 わかったわぁ。 お父さんを出迎えたらお母さんはそのまま学園に、お父さんは家に戻るから何かあれば連絡するといいわよぉ」

「あ、あぁ。 てか親父、家で一人って何か寂しいな」

「うふふ。 そうねぇ〜。 いっそ、あの人もここに来れば良いんだけどねぇ〜」


 何気無い言葉だが、親父が教師ってのは想像出来ない。

 てか流石に親父は教員免許なさそうだし……。


「さて、お母さんはここの戸締まりをするから貴方は先に帰りなさいな。 ランクE表示でも、ヒルトはヒルトよ。 気にすること無いわよ?」

「え? まあ別に気にしないが……こうも変わらないと何かある意味凄いなって。 まあランクの格差で決まるのは待遇ぐらいだし、対して気にしないさ、俺はな」

「うふふ。 じゃあ、お母さんに何か用事があれば職員室かクサナギのある海側倉庫のどちらかに居るからねぇ〜」


 そう言い、手をひらひらと母さんが振るので制服に着替え、鞄を担ぐと俺は開閉パネルに触れる。

 来た時と同様に、圧縮空気が抜け、斜めにスライドしてドアが開くとそのまま検査室を出る。

 閉まるドアの奥の母さんを見ると、さっき見せた様な表情を浮かべてデータを見る姿が見えたが、スライドしたドアが閉まった為、その姿は向こう側に消えてしまった。

 多少疑問に思うも、俺は一旦部屋に荷物を置くため、その場を後にした。

 一方、検査室に残った有坂真理亜は――。


「【測定不能】……ねぇ……。 可能性は無限大って意味なのかしら、それとも……測定させるつもりが無いのかしら……。 ……何れにしても、お母さんとしてはヒルトはヒルトですもの……。 データはEとして提出ねぇ〜」


 そんな囁く様な呟きが検査室に消えていくと、プリントアウトしたヒルトのフィジカルデータをクリアファイルに挟み、電源を切って
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