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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第376話】
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後ろを追従していった。

 暫く歩くと、到着したのが検査室だ。

 その前のドアの前に立つと、織斑先生は開閉パネルにそっと手を触れると、圧縮空気が抜け、ドアが斜めにスライドすると開いた。


「有坂、既にお前の母親がスタンバイしている。 お前は指示通りにしろ、いいな」

「あ、はい。 では……失礼します」


 スライドされたドアから内部に入ると、そこには見たことのない機械がそこにはあった。

 当初、検査を受けた機械よりも高性能な物だとは思うが――と、背後のスライドドアが閉まる音が聞こえ、振り向くと既にドアは閉まっていた。

 出るにはすぐそばの開閉パネルを触れば良いので問題は無いのだが……と、奥の機械の間から母さんが出てきた。


「うふふ。 ヒルト、授業お疲れ様ぁ」


 ふわふわとした声でそう告げる母さんに、何故か安堵する俺。

 検査室というのに過敏になっているのだろうか……俺は。


「ヒルト、早速で悪いんだけど……そこのスキャンフィールドに立ってくれるかしら? 出来れば微動だにせずに、あ、後ISスーツになってねぇ。 下に着込んでるでしょぉ?」

「あ、うん。 確かにISスーツ着てるが……制服だとダメなのか?」

「えぇ、出来るだけ裸に近い方が良いのよぉ♪ いくら親子でも、ヒルトだって私に全裸は見られたくないでしょぉ?」


 首を傾げてそう告げる母さんだが、別段母さんに裸を見られるのは恥ずかしいとは思わない。

 ……まあ流石に欲望の塊を凝視されては恥ずかしくもなるが。

 とはいえ、全裸は流石に色々まずい気がするので母さんの方を向いて頷き、制服を脱ぎ始める。

 上半身を脱いだ所で母さんが――。


「あら? またヒルトの身体は引き締まったわねぇ〜。 これなら、皆も見惚れちゃうわよぉ♪」

「……そうか? 普通に身体を鍛えてるだけだけど……」

「うふふ」


 軽く微笑を溢す母さんを他所に、制服をハンガーに掛けて今度はズボンを脱ぎ、それもハンガーに掛けて直す。

 鞄も近くの机に起き、指定されたスキャンフィールドの上に立つと――。


「ちょっと待ってねぇ。 今準備を終えるからぁ〜」


 そう言ってコンソールパネルが手元に投影され、そこから機械を起動させ、データ・スキャンの準備を進めていく。

 間近で母さんの手捌きを見るが、コンソールパネルのタッチの早さが尋常ではなく、更に投影ディスプレイから視線を外すことなくまるで手足の様に準備が進んでいった。


「ん。 準備万端よぉ。 ヒルト、動いちゃダメよぉ? 人体に外の無いレーザーだから気にしないでねぇ〜」


 そう言ってキーボードが現れ、エンターキーを押すと、
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