26話
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戦闘中の応急処置であり効果が薄いため多用しない。多用すれば体内の属性値の乱れが続き、長期的には体調不良になりやすく病気になりやすくなるためだ。だからそういった無理をせず何かを摂取したり医薬品を使い静かに休養し治療したほうが健康を維持できる。
戦闘を生業とするものはこの体調管理にも気に掛けなければならないのだ。
「でもあそこで火に飛び込むなんて、なかなか無茶だったのじゃないかしら」
「そうだぜ。お前さんの事だからあの土壇場でも鎖から抜けられれば逆転を決められるって勝算があったろうが、あのデカイヘッドを引っ張り込めなかったらやばかっただろ?」
エリィやランディの指摘は正しかったがロイドも考えなしに危険な行為をしたわけではなかった。
「持ち上げられるか投げ込めるかは一か八かだったけど、鎖から抜けられた時点で引き分けには持ち込めたと思う。鎖から抜けさえすれば、負けなかったよ。それに投げ込むのに失敗しても一緒に炎に突っ込もうとするような危ない相手に無駄な体力を消耗するほど目的を忘れているようには見えなかったからね。向こうから申し出なければこっちから十分耐えただろうって引き分けを提案してお互いに顔が立ったと思うから受け入れてくれたんじゃないかな?」
あくまでも試合だからね。
そう説明したが。
「でもあの人たち、囲んで来て卑怯でした」
不満気なティオは回復アーツでの治癒を続けながら続けた。
「ああやって囲むのなら私たちもそれを妨害するとかしてロイドさんを手伝えました。あれは一対一じゃありませんでしたよ」
「まあ、そう言われたらタイマンじゃなかったわな」
「仕方ないわよ。ロイドが挑発して強引に練習試合に持ち込んだけれど、やってることは喧嘩と同じよ。こちらも対応して援護すべきだったけど、あの人たちも間接的な妨害はしたけど、命令を守って直接手は出して来なかったわ」
一対一に持ち込んだが、名目をつけて正当化したけれどやっていることは結局のところは私闘。
練習試合だと名分を立てたが、警察官として私闘はまずいことだと述べながらやってしまった。何をして良いのか悪いのかなんて決めていないのだからどうにもこのタイマン自体がグレーゾーンだったことは否めない。こちらから援護すれば向こうから難癖つけられるのもせっかく戦った意味がなくなるので抗議もできない。
報告書を出す時に民間人への暴行と取られるといろいろと面倒になるんじゃないか。
情報を引き出すために勢いに任せてしまったのはまずかったかなといろいろ考えてしまう。
「とりあえず、さっきのタイマンで話を聞かせてもらえるぐらいにはなれたかな」
ティオが治療を終えたのでようやくヴァルドとの交渉を再開した。
「ふん。本当なら本格的にやりあってるところだ
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