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東方魔法録〜Witches fell in love with him.
31 二日目(後半の前半)〜Are you a werewolf.
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- second day / afternoon -
昼食が終わった後、しばらくの間精神の休息も兼ねて自由時間を取ることにした。鉱山堀りの五人はふさがった出入り口を掘りに、女性二人は家事を、先ほどなかなか面白い推理をしたクレイ君は皆の手伝いをしている。
少しの間でも元の日常生活でやっていたことをして気を紛らわそうとしているのだろう。
よそ者の俺達はこの村の中には日常なんてないから、定番となりつつあるアリスと紅茶を飲みながら話をしていた。
「それでね、大変だったのよ」
始めは誰が人狼なのかという話をするかと思っていたけどアリスに「その話はこの後に出来るから今は私と貴方について話をしましょ」と言われた。
うーん。パチュリーとならきっと誰が人狼なのかで議論が白熱しただろうけど…アリスは興味がなかったようだ。
「巫女に神社の掃除をさせられるわ、魔法使いに本を盗られたり、その師匠にメイドにさせられるし、妖怪にストーカーされて挙げ句の果てに魔法を盗まれたり………」
「………」
アリスは段々と頭を俯かせて遠い目をしていた。
アリスは自分の昔話をしていたんだけど…なんと言うか散々な話だな…。
「なんと言うか…大変だったね」
変な空気になっちゃったなぁ。悪いのはアリスに色々した奴らだけど。ひょっとしてアリスが今まで友達を作れなかったのは、こんなことがあったせいかも。
悩んでも仕方ない。どうにかこの雰囲気を変えられないものか…
「その…。よしよし」
俺はどうしていいか判らなくなってアリスの頭を撫でた。何で撫でたのかはアリスを慰めたかったからかもしれない。
指の間を流れるアリスの金髪はさらさらと柔らかくて撫で心地がいい。一回、二回撫でる度にふわっとアリスの髪からいい匂いが俺の鼻孔をくすぐった。
俯いていたアリスは突然、俺に頭を撫でられて一瞬肩をビクッと震わせた。撫でられて安心したのか、落ち着いたのか、気持ち良かったのかのどれか、もしくは全部かはわからないけど、少し顔を上げて目を瞑り、なでなでを享受する。
「………。………♪」
全く、随分と可愛くて嬉しそうな顔をするな。…パチュリーにでも見られたらどうなることやら。怒られるだけじゃ済みそうにないな。パチュリーどうしてるかなぁ。なんだかんだで会わなかった日はなかったよな。はぁ、鉱石を買って帰るのだけの簡単なお仕事のは………
「忘れてた」
「何を忘れてたのかしら?」
「俺って何しにここに来たのか」
「何って…鉱石を…ああ」
「そう、俺ってまだ鉱石を買ってなかったんだった。危ない危ない」
鉱石を持って帰らなかったらパチュリーに怒られるとこだった。
いくら普段怒らないパチュリーでも何日も帰るのが遅れた挙げ句、目的の鉱石を忘れて
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