第十一話 血の覚醒(ブラッド・トランザム)
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に覆い被さっていた
…
……
…………
ジルベールはもう思考回路が停止しそうなのである
エルシアが何故ここにいるのか?
何故風呂に入ってきたのか?
そしてなによにも何故裸なんだ?
普通タオル位は巻くだろうに…
ジルベール「…俺は出るぞ…その…目を瞑っててくれ」
と出ようとすると
エルシア「あ、待って!!」
と右腕を抱いた
エルシア「ちょっと大事な話があるの…ねえ…駄目?」
上目使いでお願いするエルシア
ジルベール「わかった…それとエル…」
エルシア「どしたの?」
ジルベールは頬を赤めて
ジルベール「その…当たってるんだけど…」
エルシア「ふぇ?」
抱かれている右腕がエルシアの胸に当たっていたのだ
しかしエルシアは笑顔で
エルシア「大丈夫!気にしないよ!」
となんとも能天気な…
ジルベール「俺が気にするんだが…」
それからお互い湯船に浸かり、エルシアが抱き着いた方が良いと駄々をこねるので仕方無く先程の湯船の縁に寄りかかっているジルベールの上にエルシアが乗っかっているという体制であった
それでもエルシアの体が押し付けられているような感覚でジルベールはどうにも落ち着けなかった
…
……
………
それから暫くして
エルシア「えへへ…こうして一緒にお風呂入るって久しぶりだね」
ジルベール「10年も前の事だろ…よく覚えてるな」
といきなり昔話をしてきた
エルシア「うん!ジル君との思い出は何時になっても覚えてるよ!」
ジルベール「俺とのだけかよ…」
相変わらずこいつの執着心振りには感心する
幼い頃から俺が出掛けるのを見かけると、『一緒に行くー』と何時も着いてくる
その為周りからカップルと間違われる事もしばしばあった…
時々道場に訪れる事もあるのでエルシアを見ない日は無い程であった
ジルベールは一つ聞いてみた
ジルベール「なあ、エル…何故俺と一緒にいたがるんだ?俺はそんな良い男でも無いし、お前は俺の何が良いんだ?」
そう聞いたエルシアは顔をジルベールの顔に近づけて
エルシア「全部だよ…見た目、容姿、声も、性格もぜーんぶ大好き」
ジルベール「性格って…俺はそんなに甘くないぞ?」
ジルベールは小さく笑い言ったが
エルシア「だって、ジル君優しいもん…何時も着いていってる時、手を繋いでくれたもん」
ジルベール「あ、あれは…その…エルが迷子にならないように手を繋いだだけだ」
とまたもやジルベールは赤面した
エルシア「ジル君…本当に優しいね…」
ジルベール「優しい…か…っ!?」
不意にジルベールの唇がエルシアに奪われた
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