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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第373話】
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 ラウラの言葉に、シャルも同意して言葉を告げる。

 ……確かに、今の現状で一夏が鷹月さんを捉える事は無いだろう――実力もそうだが、頭に血がのぼって冷静さが欠けた状態の相手を手玉に取るのは訳無い事だし。


「ッ……! こうなったら当たって砕けろだ!」

「え――キャアッ!?」


 離れずにいたことが仇となったのか、一夏の体当たりに簡単に吹き飛ばされる鷹月さん。

 体当たりは予想出来なかったらしく、空中でバランス姿勢制御を行い、体勢を整えるや直ぐ様――。


「これで――狙います!」


 粒子形成させ、左手に握られたのはIS用ハンドガンだった――サブウェポンとして選んだのだろう。

 引き金を引きつつ、一夏へと射撃し、ゆっくりと後退――それを見た一夏は。


「後退する? ――なら、ここで攻勢に……!」


 そう言ってから雪片の展開装甲が起動し、零落白夜の光刃がそこから現れた――三試合連続の零落白夜戦法に、既に目新しさは無く、不覚にも大きな欠伸が出てしまった。


「む? ヒルト、眠いのなら私の膝で寝るか?」


 そう言ってポンッと軽く自身の膝を叩くラウラ――それを見て慌ててシャルも。


「ひ、膝枕なら僕の方がいいよッ!? ほ、ほら、生足だし」


 そう言って生足アピールするシャル――スカートが短いため、色々不味い気がする。


「膝枕なら美冬の方が良いんじゃない? 妹なら気兼ね無く大丈夫でしょ?」


 ニコッと笑顔の美冬も、ラウラと同じく膝を叩いてアピールした。


「わ、私だって膝枕出来るよ! ほらヒルト! 私の膝、柔らかくて心地良いよ!」


 そう言って美春はぷにぷにと自身の足に触れる――確かに弾力もあって良さそうだが、たかが欠伸をしただけで何故膝枕の話になったのやら――と、激しい金属音が鳴り響き、またアリーナ中央へと意識を向けると空を舞う雪片が、縦に回転しつつ地表へと落下していった。


「なっ……!? 試合中に得物を弾くとは……幾らルームメイトとはいえ鷹月……卑怯だぞ!」


 ……またとんちんかんな自分ルールを言う篠ノ之に半場呆れつつ、声は聞こえてないよと心で突っ込む、そしていよいよ模擬戦の決着が目に見えてきた。


「ッ……なんで……なんでこうなるッ!?」


 一夏のその言葉に、苦笑を溢しつつ鷹月さんは――。


「……えと、どう答えたら良いのかわからないけど……。 織斑君、正直言うともう少し他の人からも教わる方がいいかな? ほら、デュノアさんとかに頭を下げて頼んでみるのは――」

「……そう簡単に男が頭を下げるなんて出来ねぇよ」

「そ、そうなんだ……」


 乾いた苦笑が漏れ出る
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