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久遠の神話
第百三話 幻術の終わりその十
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「そうしましたので」
「では」
「はい、それでは」
「頂きます」
 マガバーンは微笑んでシェフに答えた。
「これより」
「そうさせてもらいます」
「それでは」
 こう話してだった、そしてだった。
 マガバーンはその純粋なまでに日本の食材で日本の調理方法で作られたチキンカレーを食べた。そうしてだった。
 そのカレーを食べ終えて最後に紅茶を飲んでだ、こう言ったのだった。
「お見事でした」
「有り難うございます」
「では今日も」
 朝食を食べ終えた、それでだというのだ。
「働きましょう」
「はい、それでは」
「私達も」
「昨日は終わり今日がはじまります」
「新しい一日がですね」
「それがですね」
「そうです、はじまるのです」
 こう言ってだ、そしてだった。
「今日がこれから」
「朝の食事から」
「そうなのですね」
「そうです、では皆さん」
 使用人達に笑顔で告げる。
「今日も楽しい一日を」
「はい、それでは」
「過ごさせてもらいます」
 使用人達も主の言葉に笑顔で応える、そしてだった。
 マガバーンもまた既に仲間達に連絡をした、上城は樹里と共に登校する時にそのことを彼女に笑顔で話した。
「皆ね」
「戦いを終えられたのね」
「そう、工藤さんも高橋さんも」
「大石さんもマガバーンさんも」
「皆ね」
 彼等全員がというのだ。
「無事に勝ってね」
「そして」
「うん、戦いから降りられたよ」
「これで戦いが終わることにまた近付けたわね」
「あとはね」
 その戦いはだ、どうなるかととだ。上城は樹里に話した。
「僕だけだよ」
「上城君が戦いに最後まで残って」
「そして戦いを終わらせると言えばね」
「それでよね」
「この戦いは終わるよ」
 まさにだ、そうなるというのだ。
「そうなるよ」
「そうね、ただね」
「ただって?」
「これまでの戦いで戦いを終わらせたいって人はいたわよね」
「絶対にいたと思うよ」
 神話の頃からだ、そうした剣士はいただろうとだ。上城も答えた。
「僕達と同じ考えの人はね」
「そうよね、けれど」
「そうした人は残れなかったのかもね」
「これまでの戦いで」
「それか終わらせないって諦めて降りたか」
「だからなの」
「戦いは続いたんだ」
 神話の頃からというのだ。
「今までね」
「そうなのね」
「最後まで残った人もいたかな」
 これまでの戦いでだ、戦いを終わらせたいと願う剣士がというのだ。
「ひょっとしたら」
「けれどいたら」
「うん、戦いは終わってた筈だよね」
「それでどうして終わらなかったのかしら」
「残れなかったのかな」 
 上城は難しい顔で樹里に答えた。
「それ以上に自分のことを望む剣士がいて」
「そうした人
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