暁 〜小説投稿サイト〜
デート・オア・アライブ
十香アライブ
2.ダイブシスター 《いもうととあそぼう》 後編
[5/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初
のままシェルターの中へと入っていった。


中は近未来的な装飾でできていて、とても広く作られていた。

水道なども設けられており不自由さはあまり感じられなかった。

これだけのシェルター、ちょっとやそっとではビクともしないだろう。しかも100人以上の人数を収容できるほどの広さ。しかもこれが街中に設置されている。まさに安全と言えよう。

だが、逆に言えば…………このようなシェルターを用いなければ防げない様な空間震とは一体何なんだ?

「確認しなければならない」

一体この町に、いやこの世界に何が起きているのかを……


あれから10分以上が経過した。

携帯の時間ばかりが過ぎていくが、なにぶん地下にいるため時間の感覚をあまり感じ取ることができない。

そして琴里はまだ戻らない。

たとえどっちの方だろうともここまで長くはならないだろう。便秘という可能性もなくはないだろうがそんな前兆は特に感じ取れなかったし……

もしかしたら、この大勢の人ごみの中で俺が見つかりにくいのかもしれない。ならこっちから探せば……

そう思い、俺が琴里を探そうとした、直後――

『――近隣住民の皆様。近隣住民の皆様。空間震は、治まりました。もう危険はありません。外の瓦礫には、十分注意してください。繰り返します――」

その放送を聞き、人々は、ほっとしたような安堵の表情を浮かべる。

しかし、俺はその放送を聞き終わらないうちにシェルターの外へと走った。

シェルターを抜けショッピングセンターに出ると、商品が所々に散らばっていた。

だがこれは人為的なものではない。視界一面の商品が荒れていて、尚且(なおか)つガラスも割れている。人為的にしては被害が甚大すぎる。

琴里の捜索も考えたが、今この時だけは琴里の事を忘れよう。今はこの現象の把握と理解の方が重要だ。

そう決断し俺は外へと向かう。


外は分かりやすいくらいに壊れていた。

ショッピングセンターに入るまで、平和だった商店街が瓦礫の山と化している。

「これほど大きい災害だったとは……」

俺は目の前の光景に息を飲むしかなかった。実際に災害に直面した人はこうして立ち尽くすことしかできないだろう。

だがそこでハッと、あることに気づく。

被害の規模に差があることを。

目の前にあったであろう建物の瓦礫。しかし遠くを見てみるとまだ建物の形は残っているものも見えるのだ。

「――ッ!発生源が近くにあるのか!」

俺は被害の大きくなっている場所へと走り出す。

視界に広がる光景がどんどん凄惨になっていく。おそらく近づいているのだろう、発生源……この地獄を生み出した厄災に……!

瓦礫の商店街を超え、自分の家の帰路に立
[8]前話 [1] [9] 最後 最初


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ