天才と無能
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していたの?」
「ああ。くだらんから出てきただけなんだ」
くだらないね、大方血の気が多い若手同士がやり合っているんでしょう。
ドォォォオオオオ、建物が揺れ大きな爆発音が響く。
「まったく、だから開始前の会合などいらないと進言したんだ」
私は気になったので音のした方に足を進める、皆もサイも溜息を吐きながらも着いて来る。
音がした方に進み若手の待合室の扉を開ける、そのでは二組の悪魔が睨みあっていた。
「ゼファードルこんな所で戦いを始めても仕方なくてはなくて?死ぬの?死にたいの?殺しても上に咎められないかしら」
「ハッ!言ってろよ、クソアマァ!俺が折角そっちの個室で一発しこんでやるって言ってんのによ!アガレスのお姉さんはガードが堅くて嫌だね!ヘッ!だから未だに男も寄ってこずに処女やってんだろう!?ったく、魔王眷属の女共はどいつもこいつも処女臭くて敵わないぜ!だからこそ、俺が開通式をしてやろうって言ってんのによ!」
どっちもどっちね、ゼファードルはもっと品をアガレスも淑女が死ぬや殺すなど言うものじゃ無いわ、とりあえず止めましょうか。
「2人とも静まってくれないかしら?」
「ああん!?何だよテメェは?俺に指図すんじゃねぇ、それとも何だ?お前も俺に一発しこまれたいのか?ギャハハハ!!」
「貴女はまさか!?」
ゼファードルの言葉に後ろに居る皆が怒りを覚える。アガレスは私を見て気付いたようね、ゼファードルは品も無ければ知識も無いようね。
「残念ね、貴男じゃ私の閨に入る前に死ぬわよ。ボウヤ」
普段は抑えている魔力を放出しながらゼファードルに近寄り頭を撫でる。あらあら顔を青く染めて歯をカチカチ鳴らして身体を震わせて寒いのかしら?待合室にいた皆が顔を青くしている、していないのは待合室に居たソーナちゃんと入口に居たサイと今到着したリアス達くらいね、それでも表情を強張らせているけど。
「さ、先ほどの無礼知らずとは言えお許しください」
アガレスが私に頭を下げる、別に良いのに。
「気にしなくて良いは、只静かにしてもらいたかっただけだから」
そう言って私は近くのイスに座りノーラが紅茶を淹れてくれる。
「此処にいらっしゃったのですか、エネルゲイヤ様」
会場のスタッフらしきやって来た。
「此処は若手悪魔の皆さんの待合室ですので」
「此処で良いのよ、長らく世と関わらない生き方をしてきたから。今の若手悪魔の顔を見ておきたいの」
そう言って私は再び紅茶を口にする。
「私に遠慮しないでくつろいで頂戴」
そう言う私に若手が貴女が居るからくつろげる訳無いでしょうと言う顔をする。
結局私達が呼ばれるまで皆借りて来た猫のように大人しくしていた。
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