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魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
オリジナルストーリー 目覚める破壊者
オリジナル〜StrikerS 日常編
62話:帰ってきた日常(げんじつ)
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うすっかな〜、と思っててよ」
「う〜ん…どうだろう?」

アイスの作り方は前に桃子さんに教わったし……まぁアリサにはパフェでいいかな?
すると「それはいいとして」とフェイトは話題を変えてきた。

「士、学校は三学期から来ることになるの?」
「あぁそうだったな。桃子さんとプレシアさんが、うまく事情を説明してくれたみたいでな。俺は休学扱いになってるから、多分三学期からになるな」

そう、一年も欠席のままでいる訳にはいかないので、休学にしてくれたのだ。ありがたい事だね〜、ほんと感謝してもしきれない。

「…………」
「……なんだ?どうした、そんな笑み浮かべて」

にやけ顔で覗き込んでくるフェイト。顔をしかめると、今度は小さく声を上げて笑った。

「な、なんだってんだよ…」
「ごめんごめん、なんかさ…やっといつもの日常に戻ってきたかなって思って」

そんなフェイトの言葉に、言葉を詰まらせる。

「そんな顔しないでよ、士」
「うっ…表情に出てた?」
「思いっきりね」

フェイトはそう言うと、すっと手を差し出してきた。俺はそれに応じるように握り返して、引っ張ってもらって立ち上がった。

「もういいじゃん、こうやってまた皆で笑い合えてるんだから」
「ま、まぁ…そうだがよ…」

皆が混み合っている場所を見ながら、頭を掻く。

「…結局俺は、皆を傷つけただけだった。皆に何も報えることができなてない。それがちょっと…歯がゆいな、と思っ(ギュムッ)でぇ……」

俺が言いかけると、フェイトが片手で頬をはさんできた。おかげで変な声が出てしまった。

「あんだよ(なんだよ)、へいと(フェイト)…」
「相変わらず、自分一人で背負い込もうとするんだね、士」

フェイトの表情はさっきと打って変わって、ブスッと不機嫌丸出しの顔だった。

「いい加減学んで欲しいよ。私達はそんな事して欲しい訳じゃない、一緒に居て欲しいんだよ。どこかにフラリと行かないで欲しいんだよ」
「………」
「返事は?」
「…ふぁい(はい)……」
「よろしい」

フェイトはそう言って、ようやく頬を離してくれた。俺は押さえつけられていた頬を指で摩りながら、目線をフェイトに送った。
それを聞いたフェイトは、笑顔で俺に背を向けた。そして皆の元に行こうと、一歩踏み出した。

だけど、その前に―――

「……悪い、ごめん…」

俺はまた頭を掻きながら、フェイトにはっきりと言った。それを耳にしたフェイトは足を止め、顔だけ見せて口を開いた。

「…だからそういう事じゃ―――」


「ありがとう」


フェイトの言葉を遮るように、俺は言った。言った瞬間、横しか見えないフェイトの表情が、明らかに変わった。

「傷つけて
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