第十話 風の令嬢その十一
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えた。
「消えるわ」
「だよな、じゃあな」
「さよならとは言っておくわ」
別れの挨拶も言った怪人だった。
「それではね」
「ああ、じゃあな」
薊も別れの挨拶を返した。こうしてだった。
背にドゥーベの紋章を出していた怪人は灰になり消えた。見れば浮かんでいたのはドゥーベだけでなく青い炎もだった。
闘いが終わってからだ、薊は棒を己の手に戻してからそのうえで裕香のところに来て彼女に問うたのだった。
「なあ」
「ええ、薊ちゃんもね」
「紋章出たよな」
「あれは確か」
何の紋章かは裕香が答えた。
「北斗七星の一つよ」
「桜ちゃんと一緒か」
「ええ、薊ちゃんはドゥーベよ」
その星の符号だというのだ。
「それよ」
「北斗七星か」
「そう、それよ」
「成程な、北斗七星な」
「北斗七星はね」
「あれだろ、大熊座のな」
薊も知っていた、北斗七星のことは。
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