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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第51話 バルトvs零治?再び………
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の事件の惨状を見て改めて思ったのだ」
「………あなたは本当は何者なんですか?」
「………私は今は無き冥王教会の教皇に当たる人物だ」
「「教皇!?」」

流石にその答えは予想外だったのが思わず声を上げてしまう2人。

「………前教皇の息子として無理矢理その地位にされたただの人形みたいなものさ。冥王教会の教皇はその親類から選ばれ、優先されるのはその子供。そんなしがらみが長く続き、私はそれも含めて大嫌いだった。だからこそ子供の時に家から出て1人で生きて来た。私にとって冥王教会は人生の足枷みたいな物だ」

そんな厳しい説明をするヴェリエに2人は何も言えなかった。

「そんな中管理局に入り、懸命に働いた。私は魔力ランクも高かったからどんどん階級も上がっていった。そして中将となった時だった、ベヒモス事件が起こり冥王教会が表舞台に現れたのは………」

そう言って天井を見上げる。

「私の父は身体が弱かったせいかかなり臆病な性格でね。ベヒモスを開発したくらいでは表舞台には現れない様な人だった。だからこそ信じられなかった。………その答えは直接接触して来た幹部によって知らされたよ。『教皇様が病死された』って。それと同時に強制的に私は教皇となってしまった。代々その血筋に教皇は収まるらしい。全く、私の事など気にせず好きにやれば良いのに………」
「それで教皇に………?」
「形だけのね。だけど幸運な事にそれを知っているのは一部の幹部のみ。その幹部が1人残して発表する前に黒の亡霊にベヒモスを移送していた所を検挙されたからね」
「れ………黒の亡霊が!?」

思わず当の本人の名前を言いそうになった大悟だが、何とか言いとどまった。

「ああ。おかげで私が教皇であることを知っているのは科学者のマクベスと言う男だけだった」
「その科学者は………?」
「最後に私がこの手で………」

その後はヴェリエは何も言わず、大悟達もそれ以上追及する事は無かった。

「大悟君?」
「………何ですか?」
「君はこのミッドチルダは好きかい?」
「………はい。俺はこの街、この街の景色、部隊の隊長、部隊のみんな、そして情けない俺の隣にいてくれる加奈。その皆を含めて俺は大好きなんです。だからこの街、この世界は絶対に終わらせるつもりは無いです。ヴェリエ元帥、あなたはどうなんです?」
「私か………」

そう呟きながらヴェリエは思い返す。
冥王教会のアジトとは違う、人の多い明るい街。事件も多いが懸命に人が生きている。

「君と同じさ。長い時間過ごしたこの世界、この街が好きだから私もこの世界を守ろうと思った………」
「その言葉を信じたいと思います」
「………いいの?」

そんな大悟の言葉に少々不満そうに聞く加奈。

「ああ。元帥は純粋にこの世界の
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