暁 〜小説投稿サイト〜
東方魔法録〜Witches fell in love with him.
番外 御酒〜Beware of excessive drinking.
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ーとか言うカクテルを飲んだ。ええい、ままよ!

ゴクッと一口、すると舌にピリッと辛味がして少しだけ頭に何とも言えない眩みみたいなものを感じた。飲み込むと喉が熱くなって頭がクラっときた。そして肝心の味は…

「トマトジュースじゃん、これ」

味はまんまトマトジュース。なんだ、美鈴が慌ててたから警戒したけどなんてことないじゃないか。

「そうね…警戒して損したわ」
「どう?初めてアルコールを飲んだ感想は」

初めて紅茶とかコーヒーを飲んだときって「何でこんなもの人間は飲んでるの?」と思う人は多いはずだ。それと同じで

「うーん、飲めなくはないけどトマトジュースの味を抜きにするとあんまり美味しくない」
「ふふ、始めは大体そんなものよ」
「でも…不思議とまた飲みたくなるわね」

これがお酒の力、なのかなぁ?人によりけりだと思うけど、少なくとも僕とパチュリーは自然ともう一口飲んでいた。

「あら、意外にももうお酒に魅了されてしまったのかしら?いいわ、今日は好きに飲んでみなさい」

………………………………………
……………………………………
…………………………………

「むっきゅ!」

パチュリーが可愛らしいしゃっくりをした。大分アルコールがまわっているんだろう。
すでに僕とパチュリーはお互いに五杯もグラスを空にしていた。飲みやすかったせいで始めてのクセについつい飲んでしまった。どう考えても飲み過ぎだろう。

「むきゅ〜あきぃ〜」

パチュリーは顔を真っ赤にして完全に酔っぱらっていた。俺の膝の上に座ってスリスリと頬をすり寄せてくる。

「いっしょにまほーべんきょうしりょ〜。むっきゅ!」

どうやらパチュリーは酔っぱらって幼児化してしまったようだ。記憶が幼稚園に入る前のと混じっているみたいだ。

「はいはい、また明日ね」
「ぶー、けちー」

口では拗ねていたが頬をすり寄せるのは止めなかった。これが酔っ払い状態か…流石酔っ払い、よくわからんことをするね。

「パチェはすっかり出来上ってるわね。明希は何ともないようね」
「頭はガンガンクラクラするけどちゃんと理性とかは保ってるつもりだよ」
「当然と言えば当然よね」
「どういうこと?」
「鬼はね、お酒に強いの。吸血鬼も鬼だから強くて当たり前ってこと」

鬼?あの角が頭に生えてて、モジャモジャ髪の毛に、まるで病気に掛かってるかのような赤かったり青かったりする肌に虎柄パンツ穿いたあの鬼?
まあ、お酒に強そうなイメージはあるけどそんなもんかねぇ。

「あき!ほかのおんにゃのこと はにゃさないで!」
「うわっ!」

ガタッ!

パチュリーが俺の首に腕をまわして勢いよく抱きついてきた。勢いが強かったから椅子ごと倒れてしまっ
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