13話
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が、それでも、完食する必要があるでしょう。
そんな事を考えていると、ジェイルが戻ってきました。
「ジェイル。あの現象は何だったんですか。」
「データを見る限り、あれは、念動フィールドの負荷に機体が持たなかったとしか思えないね。」
「うそでしょ。確かに、ゾル・オリハルコニウムを使用していなかったとしてもゲシュペンストに使用している合金で機体を構成しているんだよね。」
「ええ、ゾル・オリハルコニウムは使用していませんが、実験機に使用されている合金はかなりの強度があります。それなのに、負荷に耐えられないのは考えられません。」
「だが、そのあり得ない事が実際に起きている。データが示しているんだよ。その事実を受け入れる事が出来ないのは、科学者として失格だよ。」
「それは、そうなんだけどね。」
「ですが、どうやればいいのでしょうか。」
「鍛えすぎたのかもしれないね。実はね、ガジェットでの襲撃の目的の半分は、実戦経験を積む事と念動力を鍛える為なんだよ。それに、実験の際、常に限界ギリギリまで負荷を掛けていたのでね。予想を上回る成長を遂げたのだろう。」
「それで、もう半分はどうなんですか。」
「どうしても、試したくて仕方ないじゃないか。」
「それは、仕方ないね。」
「ロイドさん。」
「でもね、君。安心してぶつける事の出来る対象が要るんだよ。試しても仕方ないよ。」
「なら、ロイドさんで試しましょうか。」
「いいです。僕は、戒君やジェイルとは違うからね死んでしまうよ。」
「じゃあ、黙っていてください。」
「それでも、ヴァリス撃ってっ来るのはやめてください。死ぬかと思いましたから。」
「でも、あれだって、防げるようになったではないかね。」
「必要に迫られたせいですよ。じゃないと死んでいましたよ。」
その瞬間、複数の責める様な視線がジェイルを射抜きました。
目を反らして、ジェイルが話題を反らします。
「今は、機体について話をしているんだ。話を戻すよ。」
「逃げるんですね。」
「逃げた。」
「現実を認識しなさい。」
「逃げたね。」
「逃げましたね。」
「話を続けるよ。問題は念動フィールドの負荷をどうするかだよ。」
「そうだよね。念動フィールドは必要だよね。それに、防御システムとしてだけでなく、攻撃にも使えるからね。」
「ですが、それでは、ゾル・オリハルコニウムでも耐える事ができるかどうか。」
「念動フィールドの出力を下げたら。」
「駄目だよ。」
「駄目だね。」
「駄目です。」
「せっかく、強力な念動フィールドを下げるなんて愚かな事だよ。断じて認められない。それでは、敗北したことになる。」
そう、ジェイルが言うとロイドとセシルが強く頷きます。
3人とも案外負けず嫌いなようです。
その
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