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ソードアート・オンライン《風林火山の女侍》
参:攻略
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 74層迷宮区へとさくさくと下草を踏みながら進んでいくとアスナがからかうように口を開いた。

「それにしてもセリーはともかく、君はいっつも同じ格好だねぇ」
「うっ…」
「ですね。私たちのようにギルドに入っていなんですからたまには違うものでも」

『閃光』という二つ名をひきだたせるようなアスナの血盟騎士団の制服、クラインたちがない頭を捻って考え出した若干男子たちの欲望が入ってるんじゃないか、と言われるかもしれない風林火山の女性制服。この二人のように戦闘服が決まっているのに対してキリトは自由だ。なのにいつも古ぼけた黒いレザーコートに黒いパンツとシャツ。

「く、黒が好きだからいいんだよ。それに服にかけるくらいなら旨い飯を…」
「その黒ずくめのかっこは何か……」

 横で始まる夫婦漫才にため息をつきながら辺りの状況を確認するために索敵を行うセリシール。すると範囲内に何人かのプレイヤー反応が。刀を無意識にぎゅっと握り締めうしろを確認するとプレイヤーの存在を示す緑色のカーソルが目に入った。最前線のそうに集まるプレイヤーは中層プレイヤーか攻略組しかいない。中層プレイヤーも街の観光だけでフィールドに出てくることは滅多にない。

「……?セリー、どうしたの?」
「いえ……後方にプレイヤーがいただけです」
「プレイヤー?…ちょっと見せてくれないか?」

 キリトに言われ、セリシールは索敵スキルとの連動でプレイヤーの位置情報が着いたマップを可視状態にし、二人に見せる。

「12人……多いね」
「だな。…あと、この並び方……」

 こちらにかなりの速さで近づいてくるその光点の群れは2列縦隊で行進していた。危険なダンジョン内ならばセリシールたちも固まって行動することはあるがこんなところでここまで隊列が揃いすぎているのは珍しい、それどころかおかしいくらいにまでいくかもしれない。

「………もしかして」
「あぁ、多分セリシールの予想してるやつらであっているかもしれない。……一応確認しとこう」
「じゃあその辺に……って、あ」
「……アスナ?」

 隠れてやり過ごそうとして近くの茂みに移動するがその最中にアスナが自分の格好を見下ろした。セリシールも声に気付いてアスナの体に目をやってなるほど…と、小さく口に出して気付く。
 キリトの装備は全身黒なので茂みに隠れればよほどのことが無い限り見つからないだろう。セリシールは赤に黒い鎧だがその赤も鈍い色をしているためキリトほどとはいえないが見つかりにくい。でもアスナの服はめでたい紅白をしており一瞬で血盟騎士団と判るものだし、なにより緑色の茂みの中では目だってしまう。

「どうしよう、わたし着替え持ってないよ?」
「……」

 セリシールは服に関しては必要最低限の物しか持っ
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