出迎え
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えた。
「アレス!」
そんなアレスを出迎えたのは、士官学校の同級生だ。
近づいてくる大柄の男は、やはり自由惑星同盟軍の制服であり、ベレー帽を手に持つアレスとは違い、しっかりと被っている。
フェーガンだった。
「無事でよかった」
実に短い挨拶に、アレスは小さく笑った。
「なかなか良い経験になった。死にそうだったけどね」
「幸せなのか不幸なのか、かける言葉が難しいな」
「何、簡単なことよ。どちらにしても酒でも一杯おごってくれたらいい」
「そうしよう。ああ、話したい事が」
そこでフェーガンが背後を振り返った。
背後から現れたのは優しげな雰囲気を持った若い女性だ。
フェーガンの隣に並べば、ゆるりと丁寧に頭を下げた。
「妻のミランダと申します。マクワイルドさんの事は、キースからよくお聞きしています」
「結婚したんだ」
「おめでとう。話には聞いていたが、フェーガンにはもったいないくらいだ」
「む、それには同意する」
「そこは否定しろよ」
苦笑すれば、ミランダは楽しそうに笑った。
「愛想も何もない亭主ですが、これからもよろしくお願いいたします」
「こちらこそ。お世話になります」
差し出された腕をとれば、アレスは視線をフェーガンに戻した。
「式はもうやったのか」
「……む、それが」
珍しく口籠るフェーガンの言葉を奪って、ミランダが小さくお腹を撫でる。
「本当はアレスさんが戻ってこられてからと思っていたのですが」
「気にしなくてもいいのに」
「そうはいかない。式費用はアレスに出してもらったのだから」
「トトカルチョね。というか、お前通算でいくら稼いだんだ」
若干羨ましさを向けながら、息を吐けば、いまだに優しげに腹を撫でるミランダがいる。
「すまないが、しばらく延期になった」
「ああ、理由は聞かなくてもわかるよ。この野郎――初体験どころか一足飛びで抜いていきやがって」
「む、アレスはまだ」
「言わせるな。カプチェランカに口説ける女性がいるわけがないだろう」
「それは……すまない」
「謝らなくていい。俺がみじめになる。それにせっかくハイネセンに帰ったんだ。そっち方向はこれから――がっ」
呟きかけた言葉を奪うように、放たれた一撃が後頭部を捉えた。
+ + +
「お帰りなさいませ。先輩」
痛みと戸惑いに振り返れば、バッターのように鞄を振りかぶった姿勢で少女が立っていた。
銀色の長い髪。
白い肌に若干の赤みがさして、いつもの無表情な顔は――いまはどこか冷静さをとりつくろうように形作っている。その隣では友人であるフレデリカ・グリーンヒルが苦笑ににた笑みを浮かべている。
「った――ライナ候補生?」
「失礼いたしました。端
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