暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
第一章 光の使い魔たち
王都-トリスタニア-part1/その名はゼロ
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ぎ」
「う、ううううるさいわよタバサ!」
「あなたの方がうるさいわよ?なんたってタバサは基本無口だもの」
「ぐぐぐぐ…!!」
 歯ぎしりしながらキュルケとタバサを睨みつける。が、それでもなぜか意地を張って諦めきれないルイズ。どうも皆から反対意見を出されている状況が、いつものようにクラスメートたちから『ゼロのルイズ』と馬鹿にされている状況に似ているように感じたのだろうか。大体文句を言うくらいならお前らも考えとけと言いたい。
「だったら…ウルトラマン…!!ウルトラマン…」
何か言おうとしているが、何もいい名前が思いつかない。
「ウルトラマン…なんなの?」
「えっと…ルイz」
 なんというか、もうお手上げだったせいかルイズは自分の名前を言おうとしていたのだ。自己アピールも甚だしい。自分の名前を付けるとか、もう何ともいえない。こりゃダメだと思ったその時、突如サイトはグワッ!と目を見開いて大声で叫んだ。

「違う!あの巨人の名前は『ゼロ』!!『ウルトラマンゼロ』だ!間違えんな!!」

シーン。

 あまりにもすごい剣幕だったのか、ルイズたちはおろか町の人たちまでサイトに注目してしまっていたのだ。…実をいうと、このときのサイトはサイトであってサイト自身ではない。
実際には、サイトの中のゼロが、あまりにもおかしな名前を付けようとするルイズに我慢ならず、強制的にサイトの姿のまま自分が表に出てきてしまったのだ。
『ちょ…ゼロ!お前何勝手に表に出てきてんだよ!しかも堂々と本名名乗って!』
 人格を強制で交代させられたサイトは、自分に成り代わっているゼロに文句を言う。
『うっせーな!変な名前つけられるくらいなら堂々と名乗った方がいいわ!』
『いや、その本名が問題であって…』
 そう、嫌な予感ばかりが的中しているのだ。今、彼のご主人様ルイズ・ド・ラ・ヴァリエール嬢の美しいピンクの髪の毛が、妖怪のごとく黒いオーラを放ちながら波立っている。
「へ、へえ…そう、ウルトラマン『ゼロ』ね?」
ひきつった笑みを浮かべ、やけに『ゼロ』を強調するルイズ。
『あ、俺ギャラリーな』
「ああ!ずりーぞお前!」
 しかも事の発端であるゼロは悪びれもなくまたサイトの中へ引っ込んだ。
「せっかく虚無の曜日にと・く・べ・つ・に!剣を買いにご主人様が連れてきてあげたって言うのに…よっっっっっぽどあんたはご主人様を怒らせたいのね…」
「いやいやいや!あの巨人が俺を助けたときに自分から名乗ってたんだよ!決してお前を悪く言うために言ったんじゃなくて!」
「問答無用!そこに直りなさい、この馬鹿犬うううううううううう!!!」
「り、理不尽だああああああああああああああ!!!」
 しばらくの間、サイトは烈火のごとく怒ったルイズに追い回され続けた。先日までルイズに大
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